森の中にネコのぬいぐるみを落としてしまった時も、魔法の力が弱くなったことに悩んでいる時も、傍にいて助けてくれたのは、絵描きの女の子でした。
キキにとっては重要な意味を持っているこの少女との出会い。
今回は絵描きの女の子の名前と性格、彼女がキキに与えた影響について解説していきます。
目次
魔女の宅急便に出てくる絵描きの女の子の名前はウルスラ
絵描きの女の子の名前は『ウルスラ』との事ですが、これはジブリ作品を観る限り、探し出すことができない名前です。公式設定では『ウルスラ』とされていますが、作品中で名前を呼ばれることも、自己紹介をするシーンもありません。
名前もわからない少女が、キキにとっては重要な意味を持つ人物となる。
まるでキキに特技としての『宅急便』のヒントを与えた『先輩魔女』のようです。
画家の少女ウルスラの年齢
お姉さんに見えるウルスラの年齢は18歳。
キキよりもやや年上ですが、まるで本物の姉妹のように見えますね!
キキさん(13歳)が成長するとウルスラさん(18歳)になり、次におソノさん(26歳)、キキのお母さんであるコキリさん(37歳)、最後はケーキを焼いてくれた老婦人(70歳)へと成長していくということです。キキさんの未来を思い描けるようで素敵ですよね😁#kinro #魔女の宅急便 pic.twitter.com/IL0Js0QKs4
— アンク@金曜ロードSHOW!公式 (@kinro_ntv) January 5, 2018
ウルスラが落ち込んでいるキキを励ますシーンだって、暖かく妹を見守っているお姉ちゃんのようです。キキにとってはいつだって、姉のように頼れる存在なのかもしれません。
画家の少女ウルスラの性格
キキに大きな影響を与えることとなるウルスラは、とっても豪快で元気なイメージのキャラクターです。でも、ちゃんとキキの悩みも分かっている。
そして自分もまだ成長の途中だという事をちゃんと知っている。
そんな『ウルスラ』の性格を分析していきます。
姉御肌
キキより年上の設定となっているので、お姉さんタイプである事には違いないのですが、ウルスラは『お姉さん』というよりも『姉御』という言い方が似合いそうな印象です。
笑い方も豪快ですよね(笑)
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— aritter.83210 (@83210Aritter) May 30, 2019
悩みを抱えているキキに寄り添って、相談に乗ってくれる頼れるお姉さん。
お届け物のネコのぬいぐるみが破れてしまった時も、器用に針と糸を使って直してくれるキキにとっては非常に頼もしい存在です。
男勝り
森の中の小屋に一人でこもって生活していたり、小屋の屋根に登って手懐けたカラスの絵を描いていたり、ヒッチハイクをしたり・・・
『男勝りな性格』という言い方がピッタリです。
あまりにもカッコよくて(?)ヒッチハイクでとまってくれた車のおじさんにも男だと思われていたという、喜ばしい事なのかわからないエピソードの持ち主です。
おおらか
豪快な笑い方、キキの悩みを聞いてくれている時の表情・・・
ウルスラはきっと『おおらかな性格』をしているのでしょう。
魔女宅では、今も昔もキキとウルスラのお泊りシーンが一番好き。ベッド取っちゃってごめんね、って言うキキに育ちの良さを感じます。 #シーンランキング #kinro #ジブリ #魔女の宅急便 #キキ #ジジ #トンボ #ウルスラ pic.twitter.com/47qkWKFTIz
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絵描きになりたいと思った時から、良い時も、調子の悪い時も経験してきた彼女だからこそ『おおらか』でいられるのかもしれませんね。
魔女の宅急便のウルスラがキキに与えた影響を解説
ウルスラは名前が出てくる事のないキャラクターではありますが、キキは2度も助けられていますよね。
1度目は破れてしまったぬいぐるみの修理、2度目は飛べなくなったキキの悩み相談。
ちなみに2度目で彼女はキキに『スランプに陥った時の抜け出し方』を伝授しています。
キキにとってはお姉さんに近い存在の彼女が、『空を飛べない』というスランプに悩むキキに与えた影響について解説します。
得意なことでもできなくなる事がある
飛べなくなったキキは、もう自分ではどうする事もできなくなっていましたが、そこへ救世主のように現れたのが、かつて森の中で出会った『ウルスラ』。
絵を描く上で同じような悩みを抱えた事のある彼女は、キキを山の小屋へ誘い、『得意な事でもできなくなる事がある』という体験談を披露してくれます。女同士、2人きりで語り合うわけです。
経験がある人も多いとは思いますが、男同士でも女同士でも夜中まで2人きりで語り合ったりするのって、じっくりと本音で話せて、すごく良い経験になりますよね。
しかも同じ悩みを持っていた人からのアドバイスって、本当に助かるんです。
悩んでいる時に『私だけじゃないんだ、まだ頑張れるかもしれない』って思える事が大切。
『今日、あなたがきてくれてよかった』とキキが言うように、キキは一人きりで悩んで心が折れかけていたのでしょうね。
魔法とは何かを考える
これまでのキキはほうきに乗って空を飛ぶことが当たり前になっており、『魔法』というものについて深く考えるような機会がありませんでした。
ところが、ウルスラは『自分の絵を描く事』に悩んで苦しんで、それを今も繰り返していてようやく『絵を描くという事』がわかったと言っています。
キキも『自分の魔法』を考えるきっかけとなり、悩んで苦しんで、それでも少しずつ前へ進むことで『魔法を使うという事』がわかっていくのだと、ぼんやりながらも理解したのではないでしょうか。
ウルスラの名言も!ジタバタしてみる事の大切さ
ウルスラにも絵が描けなくなる言わば『スランプ』があり、そんな時の解決方法に『ジタバタする』を挙げています。
何の解決にもならないようにも感じてしまう『ジタバタする』には、今までもがいて苦しんできたウルスラの経験がギュッと詰まっていますよね。
『描いて描いて描きまくる』
それでもダメなら『描くのをやめる』
『散歩したり、景色をみたり、昼寝したり、何もしない』
もう泣けます。
こんなにも『絵を描く事』に対して苦しんできたんですね。
キキの心にも響いたはずです。
『そのうち急に描きたくなるんだよ』
『絵を描くこと』に対して心が疲れてしまい、『絵を描くこと』から離れることで、やっぱり『絵を描きたい』って思える・・・
恋愛みたいなものですかね。
離れてみたら、たくさん良いところが見えてきた、みたいな?
まとめ
ウルスラの生き方やスランプの乗り越え方って、実は私たちみんなに当てはまる事ですよね。
できていたことがなぜかできない苦しみ、上手くやろうとすればするほど深みにハマっていくもどかしさ。そんな時ってやっぱり、ちょっとだけでもその場を離れて客観視する事や、気分を変えてみる事って本当に大切。
ちょっとした気分転換で、その後は上手くいくってこともたくさんあるんです。
キキはウルスラの小屋から帰ると、ほうきに乗った配達が出来ないにも関わらず、わざわざ青い屋根の家のおばあさんに会いに行きます。
飛ぶことをやめて路面電車に乗って会いに行っています。
そこで偶然目にした飛行船の事故をきっかけに『自分の魔法』で『飛びたい!飛んでトンボを助けたい!』って強く思ったんですよね。がむしゃらに、うまくいかなくても必死に『飛びたい』と願ってトンボを助けたんです。
まあこのシーンは後付けだという裏話があるようですが・・・(笑)
とにかくキキに大きな影響を与えながらも、なんで作品中に名前が出ないのかが不思議なくらいの少女『ウルスラ』。
これでキキも名前を知らない、聞きそびれて名前、聞きずらいんだよね・・・なんて話だったら、このいい話具合も半減してしまいますけどね(笑)
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