『約束のネバーランド』では、エマたちがグレイス・フィールド農園を脱出後、食用児の味方と思われるウィリアム・ミネルヴァのペンが示した『B06-32』地点へ向かいます。
そこにあったのは、食用児のためにミネルヴァが用意したシェルター。
安全で清潔に保たれているシェルターは最高の隠れ家になりそうですが、そこには既に『先輩』が暮らしていたのです。
今回はこの先輩、エマたちから『オジサン』と呼ばれる人物の名前と過去、そしてクッキーやお茶会についても解説します。
目次
【約束のネバーランド】おじさんが名前を言わない理由は?
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エマたちが途中、鬼のソンジュやムジカの手を借りつつ辿り着いた『シェルター』。
そこには妙なおじさんが一人、生活していました。
エマたちと同じく人間なのに、仲間意識はほぼゼロ。
聞いてもおしえてくれないおじさんの名前や、名前を教えてくれないのはなぜなのでしょうか?
シェルターで出会った先輩のおじさんの名前はユウゴ
エマたち15人がグレイス・フィールドを出てしばらく後、ミネルヴァのペンを頼りに向かった先には『シェルター』が存在していました。
そもそもペンが無ければ見つけようのない場所、そして鬼たちに侵入された形跡もない安全な場所。
しかし、そこは既に先輩が居座っていてエマたちを邪魔者扱いしますよね。
グローリー・ベルから脱走してきた元食用児のおじさんは、なかなか名前を教えてはくれません。
だからこそ、エマたちも『オジサン』と呼ぶしかありませんでした。
まあ、彼もこの時点でおそらく30手前でしょうから5歳~11、12歳の子供たちから見れば確かに『オジサン』・・・?
『お兄さん』ではなかったんですね(笑)
ちなみに『オジサン』と呼ばれる彼の名前は『ユウゴ』。
正確な年齢は物語中に登場してはいませんが、このシェルターで一人きりの生活を始めたのが15~16歳頃、それから13年の時が経っているので30歳手前ぐらいでしょう。
『ユウゴ』が自分の名前はユウゴだと名乗るのは、もうしばらく後、エマと出会ってからおよそ1か月程度後のことになります。
おじさんが名前を言わないのは仲間が欲しくないから
エマたちに『オジサン』と呼ばれているユウゴは、頑なに名乗ろうとしません。
それどころか、グレイス・フィールドの子供たちの名前すらまともに呼ぼうとしませんよね。
- エマは触角チビ
- レイは片目寝不足
- ドンは豆ノッポ
- ギルダはカタブツ丸眼鏡
なるほど、というあだ名ばかりですが(笑)、おじさんはどうしても名乗らないし名前を呼ばない。
レイは、おじさんは自分たちとは関わりたくないんだと分析していますが、まさにその通り。
13年間一人きり、鬼の世界のシェルターで過ごしてきたおじさんには、かつて『仲間』を失った時の記憶が今も鮮明に残っています。
仲間も希望も情けも『全部ムダ』。
おじさんは農園の外の世界が厳しい事を身を持って知っており、『仲間』を得る事は同時に『仲間』を失うリスクを背負う事にもなる・・・
誰にも関わらず他人のままでいたいと思っているからこそ、自分の名前を言わないし『他人』の名前も覚えようとしないのです。
おじさんは仲間に関するトラウマに悩まされている
せっかく知り合った後輩を快く迎え入れる事もせず、孤立しようとするおじさん。
グレイス・フィールドの子供たちを受け入れたくないのは、過去に多くの仲間を失っているから。
つまり、おじさんは過去の出来事がトラウマになっており、13年の時が経ってもそのトラウマに悩まされ続けています。
トラウマのキッカケとなった過去の出来事とは、一緒にグローリー・ベル農園から脱走してきた仲間を『自分の提案』によってすべて失ってしまった事。
同じハウスにいた仲間であり、家族、兄弟・・・
亡くなった仲間を思い出す時、吐き気や震え、時には幻覚を見て気を失ったりします。
シェルター内部の壁に書きなぐっていた『密猟者』、『助けて』、そして失った『仲間の名前』。
それだけおじさんが仲間を失ったというダメージは大きく深刻なものと言えるでしょう。
【約束のネバーランド】ユウゴの過去
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『約束のネバーランド』のなかなか名前を教えてくれないおじさん、ユウゴの過去は、気を失うほど過酷なものでした。
思い出すのも辛いであろう彼の過去は、一体どのようなものだったのでしょうか?
ユウゴはグローリー・ベル出身の元食用児
おじさん、つまりユウゴは、グローリー・ベル農園から脱走してきた元食用児。
脱走メンバーの中で、顔と名前が判明しているのは、ルーカス、ダイナ、ニコラス、ジョンの4名です。
その中で特に仲が良かったのは『ルーカス』であり、密かに好意を寄せていたのは『ダイナ』。
ユウゴたちは何らかのキッカケで、エマたちと同じく『自分たちは鬼のごはん』という現実を知ったのでしょう。
彼らはグローリー・ベルから脱走、エマたちと同じくミネルヴァのペンを頼りにB06-32地点のシェルターまで辿り着きました。
ユウゴは過去に仲間全員を失った
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B06-32地点の次に目指すポイントは、シェルター内部の資料室、『鬼』や『約束』について書かれている古文書レベルの本に挟まった『ミネルヴァからの手紙』に示されていました。
その手紙を見つけたのがユウゴだったのか他の誰かだったのかは不明ですが、13年前、手紙に示された『A08-63地点』に向かう事を提案したのはユウゴでした。
手紙の大まかな内容は、『このシェルターを君たちに、しかし安住の先を目指すならペンを持ってA08-63へ』。
『安住の先』とは、人間の世界の事だったのでしょう。
当時のユウゴたちに『A08-63』に何があるのかを知る術はありませんでしたが、実はこのポイントの地下部分には、鬼の世界と人間の世界を繋ぐエレベーターがあったのです。
何があるのかはわからないけれど、ミネルヴァが示しているから何かある。
そう考えたユウゴがA08-63地点を目指す事を提案、家族全員でその場所に向かい、そして『密猟者』たちの餌食になりました。
A08-63地点『ゴールディ・ポンド』に待っていたのは地獄の光景・・・
ミネルヴァが食用児のために用意していたその場所は、既にレウウィス大公や貴族たちが『狩り』を楽しむ猟場(かりにわ)へと変貌していました。
もちろん『狩り』の対象は食用児。
その場所で、ユウゴ以外のグローリー・ベルの仲間が犠牲となりました。
『俺』がこの場所を目指そうと言わなければ、仲間は死ななかった。
仲間たちは自らを犠牲にしてまで『俺』を逃がそうとした・・・
たった一度の『間違った選択』で、仲間全員を失ってしまったユウゴ。
ゴールディ・ポンドを目指すという選択は決して間違いではありませんでしたが、結果的に仲間全員が殺されてしまったという事実だけが残ったのです。
【約束のネバーランド】ユウゴとクッキーの関係
グレイス・フィールドの子供たちがシェルターにやってきた時にユウゴが食べていたのは、丸い缶に入れられた可愛らしいクッキー。
しかしユウゴが気を失っている間に、おそらくグレイス・フィールドのチビッコたちがクッキーを食べたのでしょう。
カラッポのクッキー缶を見て思いきり悔しがるユウゴは、それほどまでにクッキーが大好物だったのでしょうか・・・?
クッキーはお茶会用のお菓子
エマたちがB06-32地点のシェルターにたどり着いた時、ユウゴは割れたカップを片手にクッキーを食べていました。
なんで割れたカップを持ってるの?という違和感と、おいしそうなお菓子に子供たちの目は釘付け。
ハウスから脱走してきた今、甘い香りのするお菓子は貴重品です。
さらにエマがシェルター内を探索している時に見つけたメモに、『みんな仲良く、楽しいお茶会を』と書かれていた事から、クッキーが保存食であると同時にお茶会用のものである事が判明します。
エマの、『(シェルターを)壊したらもう、お茶会もできなくなるよ?』の、あのお茶会ですね。
クッキー缶に添えられていたメモ、そして割れてもまだ使い続けるカップから、エマはクッキーを食べながら紅茶か何かを飲む『お茶会』が、ユウゴにとって大切なものだと判断したのでしょう。
グローリー・ベルでの思い出が家族とのお茶会
ユウゴにとって大切な『お茶会』とは、同時にグローリー・ベルでの思い出を意味しています。
自分たちが『食用児』だと知るより前、幸せに暮らしていたグローリー・ベルで家族たちと度々楽しんでいたのが『お茶会』でした。
特別な事がなくても、みんなで集まってお茶会をすれば笑顔になるから、というのが理由で、発案者はダイナです。
鬼ごっこの最中に偶然見つけたキレイなティーカップと、テスト満点のご褒美にママにもらってみんなで食べた可愛らしい形のクッキー。
甘くておいしくて・・・それが、グローリー・ベルでの『お茶会』の楽しい思い出でした。
その後ハウスを脱出する事になってから、全く安全とは言えない外の世界を歩き、ようやくたどり着いたB06-32地点にあるこのシェルター。
食料やフトン、お風呂なども完備されているシェルター内でも、いつまでここにいればいいのか、鬼たちは襲ってこないのか、そんな閉塞感や緊張感が続く毎日だった事でしょう。
そんな日々の閉塞感から解き放たれる唯一の時間が、ハウスでの幸せな思い出となっている『お茶会』だったのではないでしょうか。
グローリー・ベルにいた頃の思い出のお茶会を、やはりダイナの発案でこのシェルター内でも続けていたのです。
・・・あの日、A08-63地点に向けて出発しなければ、家族と一緒に食べていたはずのクッキー。
残されたのは、お茶会の思い出と保存食のクッキー、そしてこのシェルターと自分。
13年間、毎日毎日、ユウゴはシェルターの中で失った家族を思い出して苦しんでいたに違いありません。
ユウゴは人生最期のクッキーを食べようとしていた
グレイス・フィールドの子供たちがペンを頼りにユウゴのいるシェルターに到着した時、実はユウゴは『人生最期の』クッキーを食べようとしていました。
最期のクッキー、最後のお茶会、そして家族のところへ行こう・・・
13年もの間、たった一人で逃げてきたという後悔の念に苛まれてきたユウゴの精神は、限界でした。
もう許してほしい、俺もそっちへ行きたい。
そんな時に聞こえてきたのが、大勢の幼い子供たちの声。
そう、ユウゴはあの日、偶然にもそこへ辿り着いたエマたちが現れた事で死にそびれてしまっていました。
しかしそこからのユウゴの生活は一変。
最初はエマたちを邪魔者扱いしていたものの、彼らのおかげでルーカスとも再会でき、ユウゴの残りの人生は『楽しかった』と言えるものになったのです。
まとめ
『約束のネバーランド』で、エマたちがグレイス・フィールドハウス脱出後に目指した地点には、食用児用のシェルターが隠されていました。
しかしそこで待ち受けていたのは、怪しげなおじさん。
おじさんの名前は、『ユウゴ』です。
ユウゴはグローリー・ベルの出身で、農園を脱走してきた元食用児。
一緒にシェルターで生活していた仲間を、自分の判断がキッカケで失ったという過去を持っています。
そんな苦い過去があるからこそ、エマたちを『仲間』と思いたくないのです。
『仲間』を失いたくない・・・
ユウゴの悲痛な叫びが聞こえてくるようです。
そんなユウゴが食べていた『クッキー』は、失った仲間たちと食べるはずのものでした。
グローリー・ベルにいた頃のようにお茶会をして甘いクッキーを食べて、笑顔になって・・・
ユウゴが名前を教えてくれなかったり名前を呼んでくれなかったり、シェルター自体を大切にしていたり割れたカップを使っていたり・・・
それはすべて、このシェルターで過ごした仲間たちとの思い出と、『仲間』への後悔の念、もう2度と『仲間』を失いたくないという思いがユウゴの精神を蝕んでいたからだったのでしょう。
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