『プラチナエンド』は天使と人間を取巻く生と死の物語。
すでに完結している物語ではありますが、最後までわからなかった大きな謎が特級天使ナッセの正体や目的ではないでしょうか。
謎を残したまま完結なんて・・・と思ってしまった方も多いはず。
この記事では、ナッセの正体、明日を特別視する理由そして目的が何だったのかについての考察を行っていきます。
※物語のネタバレを大いに含みますのでご注意ください。
目次
【プラチナエンド】ナッセの正体は何者?
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楽しみお待ちください👼#プラチナエンドhttps://t.co/KYaSCaS8xY pic.twitter.com/FgAzAVru26— TVアニメ「プラチナエンド」公式 (@ani_platinumend) December 31, 2020
そもそもナッセの正体が気になるという方は、ナッセだけが『特別』と言われる天使であり、ナッセが神候補として選出した架橋明日(かけはしみらい)との関係もいまいちハッキリしないからですよね!
それが物語のラストシーンでもハッキリしなかったため、かなりモヤモヤしてしまいます。
ラストのモヤモヤ感がかなり強めの物語です(笑)
ここでは特級天使であり『かわいい』との声が多いナッセの正体について、地球の『神』とはどのようなものなのかを含めながら考察してみます。
地球の神は何者か
地球に存在している神は、米田教授が言うには『偽の』神(クリーチャー)。
人々が『神』だと思っている存在は人間の祈りが生み出した創造物であり、そんなものを『神』と呼んでいいのか、というのが米田教授の言い分でしたよね。
この米田教授の言い分はもっともではありますが、実はプラチナエンドの世界には『天界』や『神』が存在しています。
人が先か神が先か
この正解は物語中に示されてはいません。
ただし地球という星の中で言うならば、どうやら神が人間をつくった、つまり人間より先に神が存在していたという事のようです。
しかし物語中には、神をつくったであろう別の生命体の存在もほのめかされています。
それは神自身にとっても、もちろん人間にとっても謎の生命体。
『死』を失い『死』を願う何らかの生命体のようです。
死を願う謎の生命体が地球という星を選んで神を存在させ、神が地球に命を生み出した。
つまり神の前にも何らかの生命体が存在しているのです。
なぜ彼らが地球に神を、そして神がつくる生命を増やそうとしたのか。
その目的は、『死』の概念を失った彼らを殺す存在、もしくは彼らに死を与える科学力を生み出す事。
おそらく謎の生命体は、地球の人間が求めるように老いや死や時間を超越した存在なのでしょう。
それは時間が足りないがために米田教授が到達できなかった、未知の科学力の結果なのかもしれません。
驚異的な科学力をもって『死』をも超越してしまったために、皮肉なことに望んでも死ぬことができない。
だからこそ彼らが選んだ地球という星に神を置き、新たに生まれる命に彼らの願いである『死』を託していたのでしょう。
ここまでをまとめると、
- 地球の神は人間より先に存在していた
- 神が人間をつくった
- 神をつくったと思われる謎の不死の生命体がいる
- 神の役目は地球に生命を増やす事
- 謎の生命体が地球に神をつくったのは、自らの『死』を得るため
神は、謎の生命体の目的達成のために地球に置かれたとも言えますね。
神に求められているのは、地上に生命を増やすこと。
その中から不死の生命体に『死』を与える存在が生まれる事を期待している・・・
ただし、神自身に目的が伝わっているのかどうかは定かではありません。
そもそも神や天使は、神の役目が地球に生命を増やす事であると認識しており、神ですら何が神をつくったのかを知りません。
謎の生命体は地球に神を据え、生命を増やす役目を持たせ、増えた生命の中から自分たちを殺せる人間や科学力などの力を生むこと。
神であっても地球外の世界については何も知らず、謎の生命体の監視下に置かれていると言えるでしょう。
ナッセだけ特別な天使の理由
ナッセが天使の中でも特別と言われる理由は、人間にさわる事ができるから。
天使たちは本来、人間を含め人間界のものに触れる事はできません。
人間もまた天使に触れる事はできません。
しかし架橋明日の落下する体を受け止めたように、ナッセだけは人間に直接触れる事ができます。
もちろん明日だけでなく、他の人間にさわる事も可能。
故に、『特別な天使』と考えられているのです。
人間界の物や人間にさわれるだけで特別?とピンとこない方もいらっしゃるかもしれませんが、見方を変えれば、他のどの天使にも備わっていないナッセだけの能力です。
ナッセはもともと地球に存在した生命
ナッセは特別な天使と言われていますが、実は天使になる『前』があるのです。
それは、まだ生命が存在しないはずの地球に既に存在していた何らかの生命。
当時のナッセが微生物だったのか菌だったのか・・・という細かいところまでは神も知りません。
神が地球に据えられ生命をつくっていくという流れに対し、ナッセが元々地球に存在していたとは興味深い話ですよね!
そして神が地球に降り立った時、後にナッセと呼ばれるその生命体は、あろうことか神の体に入り込み、神は皮膚ごとナッセを切り落としたのだとか。
ただし、その後ナッセが天使となった理由などは物語中では触れられていません。
意図的に天使にされたのか、それとも偶然天使にされたのか・・・
ナッセ自身は『天使になる前は何だったか』についてはわかっていないようですが、本当に忘れてしまったのか、その真偽もまた不明のままとなっています。
ナッセの正体についての考察
- 神は地球に生命をつくった
- ナッセは天使の中でも特別な存在
- 天使になる前のナッセは、神が降りる以前に地球に存在した生命
これらを踏まえながら、いよいよ『ナッセの正体』についての考察をしてみます。
まずはじめに、ナッセは人間界の物や人間にさわる事ができる『特別な天使』ですが、これはナッセが神よりも前に地球上に存在していた生命体だったという過去、そして地球に降り立った神の体に入り込み神の皮膚ごと切り落とされたという出来事が大きく影響していると考えられます。
神が自らが作った地球上の生物の死体から、もしくは『無』の状態から天使をつくり出せると仮定すると、ナッセに関しては『元々地球に存在した生命体』を天使に仕立て上げたために、人間界にある物や人間にさわる事ができるという考え方が1つ目。
そして2つ目は、『神』自身も人間界の物や人間にさわる事ができる存在だと仮定して、その細胞をわずかに受け継いだナッセもまた物や人間にさわる事ができるという考え方。
とにかくナッセは他の天使と成り立ちから違っているのです。
そもそもなぜナッセは生命が誕生していないはずの地球に存在していたのか。
この点に関しては、実は深い意味があるのではないかと勘繰ってしまう部分。
ひょっとしたらナッセは元々、ラストシーンに登場する『死を超越してしまった謎の生命体』の仲間だったのかもしれません。
謎の生命体によって『神』が地球に蒔かれた時、地球にいたナッセは命の期限のあるものと融合したら死を得られるのではないかと考えた。
だから神の体に入り込んでしまった・・・とは考えられないでしょうか。
その後は意図的が偶然か、ナッセは『天使』となり、特級天使として、神候補選びの天使の1羽にも選ばれました。
残念ながらパートナーとして選んだ架橋明日は次期『神』にはなれませんでしたが、明日自身は納得の結果だったようです。
しかし明日たちが幸せに生きる日々は長くは続かず、突然訪れた神の死によって天界も人間界も消滅へと向かいます。
天界が崩壊、天使たちも消滅。
そして自身も消滅すると悟った時のナッセのセリフ、なんだか気になるものでしたよね。
『私も消えるんだ、天使だから』
これは、かつては『死』を得ることができなかったけれど、今は『天使』なのだから神とともに消滅できる、死を迎えられるという言い方に聞こえます。
誰かに向けられた『バイバイ』は、もしかしたら死を超越し、死を望みながらも得られず苦しむ謎の生命体に向けた『お先に』的な意味を持つ言葉だったのかもしれません。
ここまでのナッセの正体についての考察をまとめると、
ナッセは元々、高度な科学力等によって死の概念を超越してしまった『謎の生命体』だった可能性がある。
※あくまでも個人的な見解、考察です。
【プラチナエンド】ナッセと明日の関係と目的
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ナッセは天使と神候補の関係以上に架橋明日を特別視しているようにみえます。
単に自殺を食い止め神候補にしたのではなく、『明日(ミライ)くんだけの天使』とはどういう事なのか、何か目的があるのか・・・
ここでは、ナッセと明日の関係、そしてナッセの目的について考察を行います。
ナッセはなぜ明日を特別視する?
ルベルと咲、ムニと米田教授など、神候補選びから始まった関係とは異なり、ナッセは神候補選びが始まる前から架橋明日の様子をずっと見ていたようです。
幼い頃に明日に何があったのか、明日の両親と弟がなぜ亡くなったのか、その後にどのような仕打ちを受けてきたのか・・・
そういった事をナッセは見てきたのだとか。
なぜナッセは明日を見ていたのか。
これも『プラチナエンド』の物語に残された謎なのです。
ナッセにとっての明日は『特別な存在』であることが伺えますが、その理由として2つ考えられそうです。
- ナッセの単なる気まぐれで明日をずっと見ていた
- 実は明日は神の細胞を持ったナッセがつくった人間
この2点。
これらをひとつずつ説明していきます。
まず、ずっと明日を見ていた理由は『気まぐれ』だった可能性について。
こちらは、ナッセの純粋で自由奔放な性格を考えると『なんとなくあの子が気になる』というレベルで見ていた可能性も少なくないのではないでしょうか。
天界の時間は人間界よりもゆっくり流れますから、夢中で見ていたら何年もの時間が経っていたという事は充分にあり得ます。
次に『実は明日はナッセがつくった』可能性について。
前述の通り、ナッセは神の細胞を持ち合わせている可能性が高いと言えます。
なぜなら、ナッセは神の体に入り込み神の皮膚ごと切り落とされたから。
神と言えば、地球上に生命を増やす役目を担った存在です。
地上の人間をつくったのは神であり、人の生き死にも自由に決める事ができるのです。
その神の力をもって、ナッセも人間(=ミライ)をつくってしまったのではないでしょうか。
もちろん神ほどの力を持っているわけではないでしょうから、大量の生命をつくることはできないのかもしれません。
単なる偶然だったのかもしれません。
でも、つくってしまったのだから責任を持つ。
神が人間の死んだときの姿を、『つくった者の責任』として大量に溜めこんでいるのと同じです。
意図的にしろ偶然にしろナッセが明日をつくった張本人だとすれば、『責任』の意味合いで明日を見ていたと考える事もできそうです。
個人的な事を言ってしまうと、ナッセと明日の関係はつくった側とつくられた側というのが面白と思っています(笑)
なんと言ってもナッセは、明日を幸せにする事に関しての熱意がすごいですからね!
ナッセの目的は明日を幸せにして死なせること?
『プラチナエンド』のタイトルの意味は、おそらく『その人にとって最高の最期を迎える』という意味が含まれているものと考えられます。
プラチナチケットなどの比喩に表されるように、プラチナは希少価値が高く、喉から手が出るほど欲しがる人も多いもの。
『死』の概念が無くなってしまった生命体は、『死』を喉から手が出るほど欲しがっています。
彼らにとって『普通の死』すら届かない、『最高の最期』は夢のまた夢。
そんな中でナッセが明日に与えたもの。
それが『最高の最期』ですよね。
明日は消滅の際に『ありがとう、ナッセ』と言っていますから、最高の最期(プラチナエンド)を迎えられる事をナッセに感謝しているワケです。
何と言っても明日は、神候補選びに巻き込まれる中で大きく成長し、幼いころからの想い人である咲と結婚、念願のフラワーショップもオープンさせています。
明日は『死んでもいいくらいの幸せ』を手に入れることができたのです。
明日が『死んでもいいくらい最高に幸せ』の状態で死を迎えさせる。
『プラチナエンド』こそがナッセの目的だったのではないでしょうか。
中海神を焚きつけ地上の様子を見させたのも、ナッセが明日にとっての最高のタイミングを逃したくなかったからでしょうか。
地上に目を向けさせるというナッセの行動が天真爛漫ゆえだったのか、それとも中海神の死を早めるつもりだったのかどうかはわかりません。
咲と一緒に死ぬなら最高に幸せ
明日が死んでもいいと言ってくれたから大満足
明日の『プラチナエンド(最高の最期)』がナッセの目指すところだったとすると、その目的は『達成された』と言えるでしょう。
まとめ
- ナッセは人間にさわる事ができる特別な天使
- ナッセは神が降りる前の地球に存在していた生命
- ナッセの正体は死を超越した謎の生命体の仲間である可能性
- ナッセは明日をつくった張本人である可能性
ナッセの目的は明日に最高の最期を与えること『プラチナエンド』に登場する特級天使ナッセの正体、明日との関係やナッセの目的については謎が多いですよね。
物語は完結しているとは言え、多くの読者のモヤモヤは残されたままになっています・・・
続編や特別編、なんらかの形でナッセの正体や目的を明らかされることを願っています。
ナッセがかわいい!
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