『プラチナエンド』には神や天使が登場し、天使を通じて神候補となった人間たちを巻き込み神選びはどうなっていくのか、ラストまでその展開から目が離せません。
そもそも、この物語に登場する神や天使は何者なのでしょうか。
そして彼らが住む天界とはどのような場所なのでしょうか。
この記事では、『プラチナエンド』に登場する神、天使、そして天界について、物語の内容を通じてその正体を考察していきます。
※物語のネタバレを大いに含みますのでご注意ください。
目次
【プラチナエンド】神や天使の正体
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『プラチナエンド』のストーリーに無くてはならない存在が『神』と『天使』です。
主人公の架橋明日らがある日、次期の神候補として『誰が神になるか』という選出の場に立たされるという物語。
神選びが物語の中心となりますが、そもそも人間が神になり、そして神となる人間を選ぶのは天使だというところに違和感がある方もいらっしゃるかもしれませんね。
人間から選ばれるという神、そして天使。
その正体は何者なのでしょうか。
ここではまず物語に登場する神や天使についての正体について、情報のまとめと考察を行います。
神の役目と正体
神は地球に生命をつくる事が目的だとされていますが、これはおそらく神や天使だけの解釈。
実際には神は生命をつくり、増やし、『死なない存在を殺す』という力を生みだす事が期待された存在です。
もう少し詳しく説明すると、地球に神を据えた『死ねない』生命体が存在し、彼らは死を望んでいます。
死ねない自分たちを殺せる何らかの力が欲しくて、生命をつくる能力を持たせた『神(彼らに言わせるとタネ)』を地球に蒔いたようです。
ただし地球の神は、なぜ自分が地球に生命をつくらなければならないのかというところまではわかっていないかもしれません。
なぜなら、神自身も神をつくった存在が何なのかわからないから。
そして『死』を与える事を期待されているはずの神は、自身が生き永らえる事に執着しているようにも感じられるから。
明確に謎の生命体に指示された役割りを承知していれば、天使たちに神候補を選ぶ基準として『生きる希望をなくした者』などとは言わないでしょう。
死にたい人は何かを変えたいと思ってる人だから・・・じゃなくて、最初からすっごい天才の科学者を連れてこいとか言えばいいんです。
その人をどうにか神の力で生き永らえさせて死なない存在に『死』を与える方法を編み出してもらえばいいのですから。
または、神が天才科学者と融合してから思考を重ねるという方法もアリですね!
まあ・・・完全に融合した後の精神がどうなるのかは不明なので『元々の神』の記憶に乗っ取られてしまう可能性もゼロではありません。
オガロは、融合した人間側の精神が神の精神となると言いますが、本当でしょうか。
中海神を例えとすると、『中海修滋』の強い思いが融合を遅らせた、つまり中海修滋の意識が元々の神に飲み込まれる可能性を指しているようにも聞こえます。
人間と融合しなければ死んでしまう神でも、一生懸命生きている人間を勝手に選んで融合して、さらに天界で暮らす事を強要するのはちょっと気が引けるのかもしれません・・・
だから敢えて『生きる希望を失くした者』から選ぶ、という見方もできそうです。
ところで、米田我工博士は『神』をわざわざ『偽の神(クリーチャー)』と呼びますよね。
その理由は人間が神を生み出したという考え方から。
『神』というものが存在するのではなく、人間の何かにすがる気持ちや祈りが『神』という存在を作り出したという持論があるのです。
ただし残念ながら米田教授のこの考え方は、『地球』という星の中では不正解。
地球では神が先で人間が後、神が先に存在して人間をつくったのだとか。
しかし、その地球の神も謎の生命体につくられた存在。
神を地球に蒔いた謎の生命体ですら、自分たちが何者かに生み出された可能性について言及しています。
最初に存在したのは誰なのか。
にわとりが先かたまごが先かという話がどこまでも続きます。
ただ、謎の生命体が藁をも掴む思いで『神(タネ)』を地球に蒔き、生命が増えて文明や科学力が発達していく様を祈るように見ていたのだとすると・・・ちょっと切ないですね。
天使の役目と正体
天使はおそらく神の補佐をする役目を持ち、神につくられた存在です。
そして天界から人間を眺め、死を迎えた人間を運ぶのが天使たち。
死んだ人間の最期の姿は天界に保管されますが、神はこれをどうにかするわけではないようです。
そして神の寿命が尽きようとする時、神候補を選ぶのも天使の役目。
選んだ神候補が神になれば、『天使の業』を終え神の傍で穏やかに生きることが許されるのだとか。
ここで気になるのは『天使の業』という言葉。
『業』には色々意味がありますが、『善悪の行為(主に悪)』、『仕事』のどちらかを指す言葉と考えられます。
まず『業』が『悪行』の意味を持つと解釈すると、天使はそれぞれ『天使になる前』があった可能性がグンと高くなりますよね・・・
ナッセにはハッキリとした『天使になる前』がありますが、他の天使にはそれが語られた事がありません。
天使になると以前の記憶が無くなるのか、それとも心に秘めたまま天使として生きているのか。
いずれにせよ、『天使になる前』があるのだとすれば、ナッセ以外の天使は全て『元々は神がつくった地球上の生命』なのかもしれません。
そして天使として生きていく事になる生命は、行いの善悪、もしくは神が自身の基準で気まぐれな選び方をしている可能性もあります。
天使の昇級降格も神の気まぐれだと言われていますから。
この『天使の業』が悪い行いに対しての『業』なのであれば、天使として生きる事はペナルティ、罰則的な意味合いが強そうです。
さらに、もし神が天使をつくったとなれば、天使の生き死にすら神の自由のはず。
つまり『業』を終えていない天使は神に従う以外に生きる道は無い、神に命を握られている状態だと考えられます。
自分はいつまで天使でいたらいいんだろう・・・と考えながらモヤモヤするのはイヤですね(汗)
続いて『業』が『仕事』を意味する言葉だと解釈してみます。
これはメイザがウンザリしていたように、毎日ひたすら死んだ人間を運び続けるあの『仕事』のことでしょう。
天使は1級だろうと特級だろうと死んだ人間を運びます。
日々繰り返されるであろうこの作業にウンザリしている天使であれば、死んだ人間など運ばずに神の御付きとして穏やかに生きる事に大いに憧れるのではないでしょうか。
そう、仕事にウンザリなら神の御付きになるしかありません。
神の御付きになれば、神の傍で穏やかに生きられます。
逆を言ってしまえば、御付きの天使になれなかったら神からは逃れられない・・・
どちらにしてもムニの言う通り、天使は神に利用されるだけの存在だと言えそうです。
天使についてここまでをまとめると、
【天使の役目】
- 神の補佐
- 死んだ人間を天界まで運ぶこと
- 次期の神となる人間(神候補)を選出すること
【天使の正体】
- それぞれの天使に『天使になる前(前世)』があり、神が選んで天使にしている可能性
- 天使は神に生き死にを握られていると思われ、神に利用されるだけの存在である可能性
ムニが天界の破壊を目論んでいたように、この先もずっと神に利用されつづける事に疑問を抱く天使は案外多いのかもしれません。
天使の種類・階級がある理由
天使たちにはそれぞれ種類や階級があるようです。
種類分けするとすれば、体つきから考えられる女性タイプか男性タイプか、また何に特化した天使なのかというところでしょう。
階級は都度上がったり下がったり。
何かに際立った天使の階級が上がるようになっていますが、一部では階級の上下は神様の『気まぐれ』とも言われています。
際立ったり気まぐれだったりで上下する階級は無級から特級まであり、無級だと神候補選びの天使に選ばれる事もありません。
なぜなら、無級天使は神候補に矢も翼も与える事ができないから。
死にたい人間に『生きる希望』としての矢や翼を与えられるのは、2級以上の天使です。
ちなみに、今回の神候補選びの天使に選出された天使13羽は下記の通り。
神候補の人間のパートナーとなった13羽の種類・階級をまとめてみます。
天使の名前 | タイプ | 称号 | 階級 |
---|---|---|---|
ナッセ | 女性タイプ | 純真無垢の天使 | 特級→2級→特級 |
ルタ | 男性タイプ | 不明 | 2級 |
メイザ | 女性タイプ | 欲望の天使 | 特級(神選びが始まる前に無級から特級に昇格) |
ルベル | 男性タイプ | 策士→感情の天使 | 2級→1級 |
エマカ | 女性タイプ | 不明 | 1級 |
エグラ | 女性タイプ | 不明 | 1級 |
ジャミ | 男性タイプ | 不明 | 2級 |
バレ | 女性タイプ | 知識の天使 | 1級 |
バルタ | 男性タイプ | 勘の天使 | 1級(神選びが始まる前に特級から1級に降格) |
ヤゼリ | 男性タイプ | 真実の天使 | 2級 |
オガロ | 女性タイプ | 闇の天使 | 1級 |
ペネマ | 男性タイプ | 遊戯の天使 | 1級 |
ムニ | 女性タイプ | 破壊の天使 | 特級 |
次期神選び開始時点の階級は
- 特級天使が3羽(ナッセ、メイザ、ムニ)
- 1級天使が6羽(エマカ、エグラ、バレ、バルタ、オガロ、ペネマ)
- 2級天使が4羽(ルタ、ルベル、ジャミ、ヤゼリ)
神選び終了時点での階級は
- 特級天使が3羽(ナッセ、メイザ、ムニ)
- 1級天使が7羽(エマカ、エグラ、ルベル、バレ、バルタ、オガロ、ペネマ)
- 2級天使が3羽(ルタ、ジャミ、ヤゼリ)
神選びが始まってから階級が上下したのは、ナッセとルベルの2羽だけでした。
それにしても、なぜ天使にはいろいろな種類や階級があるのでしょうか・・・?
おそらく『種類』に関しては、神が天使をつくる際に死んだ人間の姿を参考することもあるため、人間の女性的な姿だったり、男性っぽい体つきだったりするのでしょう。
さらに何らかに特化する事で上がるという『階級』制度は上下関係ではなく、神からの信頼度とイコールなのかもしれません。
ヤバイ天使に白の矢を与えるわけにはいきません。
ただし、天使の階級そのものが何かしらの重要な鍵を握っているわけではなさそうです。
階級は神の気まぐれで下がることもあれば、天使自身の努力で上がることもあるもの。
階級が上下しても、持てる矢や翼以外の違いは見当たりません。
敢えて言うなら、階級が上がれば神候補選びの天使になれる可能性がある(=穏やかに生きられる可能性がある)という事でしょう。
【プラチナエンド】天界とはどんな場所で人間界との違いは何?
物語の中では度々『天界』という言葉が登場するけれど、そもそも天界とはどこにあって何をするところなのでしょうか。
どうやって天界が存在しているのか、人間界との違いなども気になりますよね。
神や天使の正体に続いて、ここでは『天界』についての情報整理と考察をしていきます。
天界は人間界のパラレルワールド
オガロによれば『天界』と呼ばれる場所は、人間界のパラレルワールド。
並行世界、つまり神が地球に降り立った後に人間界と分かれた世界が天界だと考えられます。
人間界には神がつくった人間や動物、昆虫などの生命体が暮らし、天界には地球の神と補佐役の天使たちが暮らす。
天界から人間界は覗けるけれども、逆は不可。
神候補にでも選ばれなければ人間は天界の存在すら知らないまま一生を終える事になりますが、天界は人間には知られたくない場所、または人間が知る必要のない場所とも言えますね。
神は最初、ナッセと出会った地上に降り立ったワケですから、その後新たに『天界』という場所をつくったのかもしれません。
なんと言っても、ナッセのように勝手に神の体に入り込もうとするヤツがいたら怖いし大変。
神がより安全に地上を見渡すために天界は存在しているのではないでしょうか。
天界ができた理由が、ナッセの『神の体に入り込み事件』のせいだったら・・・それはそれで面白いですよね(笑)
ちなみに天界から神が姿を現した時、空に大きな空間のようなものができていました。
その名の通り人間界の上部、ただし人間には見ることのできない別空間のような場所に天界は存在していると考えられます。
天界は神や天使の居場所で人間界を監視するための場所?
天界で神や天使は何をしているのか。
だた人間界を眺めて暮らしているのか、それとも何か役割をもった場所なのか・・・
これについては、人間界の『監視』が適切なのではないでしょうか。
なぜなら、神は地球に生命を増やすという役目を持っています。
地球上の生物の個々の生き死には神に関係なく、増えていればいい、滅亡しなければいい。
地上をより良く住みやすくしようという事はなく、生命を増やすこと、途絶えさせないようにすることにだけ気を遣っていればそれでいい。
そもそもなぜ地球に『神』が存在し生命をつくるのか、その意味すらもわからないまま慣習に流されている可能性もあります。
神が『創世記の悪習』と言いながら続けている、生命の最期の姿を保管する作業もその一つ。
天使たちに死んだ人間を運ばせるあの作業も、今までずっとやってきた事だからなんとなく続けている・・・という可能性が高いと言えます。
人間界を自由にできる『神の特権』がありつつ、でも何もしないというのも神の考え方ひとつ。
神は自分のつくった人間界を監視し、神をつくった存在は神の様子を監視する。
にわとりが先か、たまごが先かという話が繰り返されるところが『プラチナエンド』の物語の面白さでもありますね!
天界と人間界の大きな違いは時間の流れ
天界の時間は人間界よりもかなりゆっくり流れているようです。
天界でのわずかな時間が人間界での数年。
天界の数時間が人間界の1年分ほどの流れなのか、中海神も驚くほどの速さで人間界の時は過ぎていきます。
天界の時間の流れが遅いのは、神がより長く生きるためでしょうか。
おそらく神にも寿命があり、命が尽きそうになると神と融合する人間を探します。
それが『神候補』の存在です。
神候補を経て神となれば、その後何千年もの時を生きる事ができる。
これは天界の時間が人間界よりも遅いためとも言えそうですが、残念ながら命が尽きる時はあるようです。
『人間』と融合しているがために、神の体はゆっくり老化していくという事なのかもしれません。
まとめ
【神の正体】
- 神もまた何者かによってつくられ、地球に生命を増やす役目を与えられた存在
- 神自身も何が自分をつくったかわからない
- 謎の生命体によって本来の目的を告げられる事なく監視されている存在の可能性
【天使の正体】
- 神の補佐役として死んだ人間を運んだり、神候補を選出する
- 天使それぞれに『前世』にあたるものがある可能性
- 神に生き死にを握られ、ただ神に利用され続けるだけの存在である可能性
【天界】
- 人間界のパラレルワールド
- 地上から見れば空にあるが、異空間のような場所であると言える
- 時間の経過が人間界に比べてゆっくり
- 地上の生命を監視する場所の可能性が高く、人間界を見下ろす事ができる場所
※あくまでも物語の内容からの考察です。
『プラチナエンド』には当たり前のように登場する神や天使、そして天界という言葉。
どうやらここに登場する彼らは、私たちが思い描くような存在とは異なっているようです。
神をつくった存在は何なのか、天使はどのように誕生するのか・・・
完結してもなお、知りたい事がどんどん増えてしまう物語と言えますね(笑)
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