りんごの皮がベタベタするのはなぜ?油っぽいのに食べても大丈夫な理由

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おいしそうなりんごを手に入れて、いざ食べようとしたら皮がなんだかベタベタしている・・・

しかもベタベタに触れた手も油っぽくなってしまって、水洗いじゃ落としきれない!

 

急いで手を石鹸で洗って、りんごの皮を丁寧に剥いてようやく一安心!いただきます・・・って、それ残念ながらちょっとだけ損しているかもしれませんよ。

 

実はベタベタは悪い事ではありません。

今回はりんごの皮がベタベタするワケと食べても大丈夫な理由を解説していきます。

 

りんごの皮のベタベタは鮮度を保つため

りんごの皮がベタベタしていると「おや?」と思いますよね。

これは表面をキレイに見せるために人工的にワックスが塗られているのかもしれない!と考える人の方が多いでしょう。

そして、当然のように皮を剥いて捨てて中身だけを食べる事になります。

 

でもこの『りんごの皮がベタベタ現象』、本当はりんご内部から染み出す『リノール酸』や『オレイン酸』を使って天然ワックスをりんご自身が発生させており、水分の蒸発を防ぎ鮮度を保っていたのです。

 

つまり、りんごが自分自身で若さを保つために頑張っていたというワケです!

 

りんごの皮が油っぽいのは食べごろサイン

例えば同じ種類のりんごをいくつかまとめ買いすると、皮がサラサラしているものと油っぽくベタベタしているものが入っている事があります。

 

同じ種類なのになぜ?

皮がサラサラのりんごは水分や鮮度が保たれていないのでしょうか?

 

いやいや、そうではありません。りんごは熟してくると『リノール酸』『オレイン酸』などの脂肪酸が増え、それらがりんごの皮に含まれているロウ物質を溶かすことによって表面が油っぽくベタベタになるのです。

つまり『りんごの皮が油っぽい=熟してきた』であるため、同じ種類のりんごを買ったとしても、その中のいくつかが熟して食べごろになっている状態と考える事ができます。

 

表面が油っぽくなる現象はりんごの食べごろサインだったのです。

 

食べごろサインが出たりんごから順に食べれば、いつも熟した美味しいりんごを食べられますね!

 

国産りんごはワックス不使用!だから皮ごと食べても大丈夫

国産のりんごには人工的なワックス処理をされたりはしないようです。つまり、りんごの皮のベタベタや油っぽさは天然ワックスなので食べても大丈夫!

りんごの皮が油っぽい画像

 

天然はわかったけど、わざわざ硬い皮を食べる必要ある?と思う方もいらっしゃいますね?

 

実はりんごの皮のすぐ内側の部分には栄養がたくさん詰まっています。

 

りんごに含まれるリノール酸やオレイン酸は『不飽和脂肪酸』と言われ、『悪玉コレステロール』を減少させる働きがあります。そして『りんごポリフェノール』には強い抗酸化作用があり、活性酸素の除去、血流改善、美白などの効果をもたらします。

 

確かに皮が硬くて苦手な方もいらっしゃるでしょうが、皮のすぐ内側にある多くの栄養分を取り入れるため、たまには皮を剥かずに丸ごと食べてみてはいかがでしょう?

りんごを皮ごと薄くスライスすればグッと食べやすくなりますよ。

 

ただし、海外産のりんごにはワックス処理がされている事がありますので、産地の確認は十分に行ってくださいね。

 

ただし芯のまわりのカビは取り除く

皮ごと食べられるりんごですが、半分に切った時に芯の部分に白いモフモフがついていたり黒くなっていることがあります。

これは芯カビ病(りんご心カビ病)と呼ばれる症状です。

りんごの成長過程でガクの部分からカビが入り込んでしまう事が原因で、外から見た限りではわかりません。

 

割ってみたらカビが!捨てるしかないの?

 

芯カビは無農薬栽培で作られたりんごによくみられる病気です。

果肉にまで広範囲でカビが影響を及ぼし変色していたりする場合は、残念ながら食べないほうがよさそうですが、種のまわりだけの場合、その部分を少し大きめに切り取れば残りの部分は問題なく食べる事ができるようです。

 

ただ、そうは言っても気分の問題もありますし、そもそもカビなのかどうなのかの判断も難しいですよね・・・

不安な方は食べないほうが無難かと思います。

 

りんごの種には毒素があるので取り除く

実はりんごの種にはアミグダリンという毒素になり得る可能性がある物質が含まれています。これが体内で分解されると猛毒へと変化し、非常に危険です。

 

え?さっき間違って食べちゃったけど・・・

 

焦ってしまった方、とりあえずは大丈夫です。

いくら猛毒とは言え、一度に数千個の種を意図的に食べるというレベルの食べ方をしない限り、ただちに健康被害が出るというものではありません。

 

ただ、やはり不安なものはきっちり取り除いたほうがいいですね!

 

まとめ

知らずに触ってみて表面がベタベタしているとビックリしてしまいますが、皮がベタベタして油っぽく感じるりんごは決して悪いりんごではありません。むしろ美味しいタイミングで食べられる良いりんごです。

 

熟してきたりんごは『リノール酸』、『オレイン酸』などの脂肪酸により表皮に含まれるロウ物質を溶かすことによって、皮を油っぽくベタベタにしています。

これはりんご自身が発生させている身を守るための現象であって、この現象のおかげでりんごは自身の水分や鮮度を守っていられるのです。

 

つまり、どのりんごを食べようか迷ったらちょっと触ってみて、表面がベタベタしたものを選べば美味しくいただけるという事!

 

りんごの皮のすぐ内側に多く含まれる悪玉コレステロールを減少させる『不飽和脂肪酸』や『りんごポリフェノール』の健康成分・美容成分は、ぜひワックス不使用の国産りんごを丸ごと食べて取り入れてみてくださいね。

 

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