冬になると、お店の果物売り場でチラホラ見かけるようになる『金柑』。みかんを小さくしたような、ミニトマトをみかん色にしたような不思議な果実ですが、なかなか食べる機会もありません。
しかし偶然見かけた『甘い』と書かれた金柑に釣られ、つい購入・・・
そう、私が子供の頃食べた記憶の中では金柑は皮ごと食べるために苦みを感じて食べにくく、しかも酸っぱい、マーマレードジャムの苦いところの味、という表現がピッタリだと思っていました。
『甘い』ってどんな感じなの?皮をむいて食べると実は中身は甘いの?
金柑の『甘い』を知りたいあまり衝動買いしたのでした。
そして知った驚きの効果、今回は金柑について紹介します。
目次
金柑の食べ方は丸ごとがベスト
金柑は他の柑橘類と違って、もともと『皮を食べる』という特徴があります。
・・・あれ?そうなの?勘違いをしていました。
子供の頃食べた金柑が食べにくかったのは、『皮を食べたから』ではなくて、皮の下の部分と中身の部分が苦かったり酸っぱかったりしていたという事ですね。
『皮は甘く、皮の下の白い部分には苦みがあり、中身には酸味がある』、これが一般的な金柑の味の特徴なのだそうですが、最近では中身の甘みの強い品種もあるようです。
皮だけは食べるけど中身は食べない?
確かにそのような食べ方もあるようですが、ちょっともったいない。
中身が甘いのなら、手軽にパクっと丸ごと食べるのがオススメ。知れば驚く金柑パワーを丸ごと取り入れてしまいましょう。
金柑の皮を食べたほうがいい理由
もともと皮を食べる事が主流の金柑ですが、皮を食べる事に抵抗がある方にとってはなかなか「食べてみよう」という気が起きないものだと思います。
そのような方のために、金柑の皮に秘められた驚きの効能を紹介してきます。
柑橘系=ビタミンCでお肌に良いのだろう、という方、金柑の効果はそんなものではありませんよ!
美容に良いのはもちろん、健康維持にも欠かせないスゴイ成分がたくさん含まれているのです。
レモンとほぼ同等のビタミンC
今でこそ『ビタミンC』は美容のために欠かせない栄養素だという認識が広まっていますが、ビタミンCは人の体内では作る事ができません。もともとは『壊血病』という、長い航海の間に野菜や果物を摂取する事が出来なかったために血管がもろくなってしまう病気を予防するために発見されました。
金柑の皮や果肉にはレモンと同等量のビタミンCが含まれており、美白効果、風邪予防効果、血管や骨を丈夫にしたりストレスへの対抗力を高めてくれます。
美容に気をつかっている方も、健康に気をつかっている方も旬の時期の金柑は日々の食事やおやつに是非取り入れてみませんか?
血管を丈夫にするヘスペリジン
『ヘスペリジン』は果肉の部分よりも皮に多く含まれている成分です。
ヘスペリジンはビタミンCの吸収を助け、毛細血管への血行を促進、血管を強くしてくれますので積極的に取り入れたい栄養素の1つです。
パクっと皮ごと食べる事が出来る金柑は、このヘスペリジンを効果的に摂取できると言えますね。
食物繊維が腸内環境を整えてくれる
金柑の皮やスジには『食物繊維』が豊富に含まれています。
食物繊維は体内の有害物質にくっついて排出する大切な働きをしていますが、多くの日本人にとって足りているとは言えません。
たしかに日々の食生活を思い返してみると、時には明らかに野菜などが不足したメニューのまま済ませてしまう事も多いですよね・・・(汗)
意識していなければ不足してしまう食物繊維、皮やスジを丸ごと食べる事ができる金柑を手軽につまんで摂取しちゃいましょう。
咳や喉の痛みに効果的
のど飴にも使われているように、金柑には咳や喉の痛みに効く成分が多く含まれています。
皮に含まれる『シネフリン』が気管支の筋肉弛緩作用をもたらして咳を沈める効果となり、前出の『ヘスペリジン』には炎症を抑える効果も含まれています。
喉の調子が悪いな、と感じたら金柑を食べてみるのもいいかもしれませんね。
それでも食べにくい時の金柑アレンジ方法
今回金柑を購入して食べてみて感じた事、それは「おいしい!」という事。
正直、過去のあまりおいしくないと感じていた記憶があったので一口目は緊張しました。しかしパクっとかじりついてみると・・・「前に食べたのと違う!」
確かに色々な種類があるでしょうし、現在では甘い種類があるという事なのかもしれません。しかし、個人的には敬遠するほどの苦みも酸っぱさも感じませんでした。
ただ、「食べてみて」と旦那さんに勧めてみると・・・
「うん、おいしいけどもういらない」
・・・は?
やはり感じ方は人それぞれ、でもせっかくなので驚きパワーの金柑を食べてもらいたい!
そんな時は甘露煮や蜂蜜漬けを作って食べやすくしてしまいましょう。
金柑の甘露煮
【材料】
- 金柑:だいたい300gくらい
- 砂糖:150g
- 醤油:少々
- 金柑は洗って楊枝や竹串などでヘタを取り、味がしみやすいように皮にうすく切り込みを入れる。
- 金柑を熱湯で3分ほど茹で、その後は水にさらしてしばらく置く。
- 水にさらしておいた金柑を鍋に入れ、かぶるくらいの水と砂糖を入れて弱火でコトコト煮詰める。
- 様子を見ながら、水の量が半分程度になりとろみがついてきたら醤油を加え、冷ます。
金柑の種が気になる方は、工程1の時に少し深く切り込みを入れて種を取り出すようにするといいですよ!
金柑の蜂蜜漬け
【材料】
- 金柑:300g
- 蜂蜜:200g
- 金柑のヘタと種を取りながらお好みの厚さにスライスする。
- 保存容器などに金柑と蜂蜜を入れ冷蔵庫で1日以上置く。
ヨーグルトに乗せたり、炭酸水で割ってドリンクにするのもおすすめ、喉が痛いときに試してみては?
蜂蜜を使用していますので、1歳未満のお子さんには与えないでくださいね。
まとめ
金柑には『皮を食べる』というめずらしい特徴があります。
そしてこの金柑の皮にはたっぷりのビタミンCやヘスペリジン、食物繊維が含まれており、美容や健康に非常に頼もしい効果を発揮してくれます。
また、風邪をひいてしまったかな?という時にもシネフリン、ヘスペリジンが咳や炎症を沈めてくれますので、もし金柑が旬の時期であれば効果を試してみるのもいいですね。
金柑が美味しくなって、たくさん出回るようになるのは1月中旬から3月上旬です。
食べにくければ、甘露煮や蜂蜜漬けなど様々なアレンジができる金柑。
出回る期間は短いですが、冬の旬の食材の1つです。ぜひ積極的に食べてみてくださいね!
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