尾形とアシリパの関係を考察!執着の理由や勇作・弟との共通点も

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ゴールデンカムイの尾形百之助(おがたひゃくのすけ)は大人気キャラクターであるが故に、ヒロインであるアシリパとの関係が気になるところ。

共に行動したり別行動をしてみたり、アシリパの大切な人を殺してしまったり・・・

好意的なのか敵意を持っているのか微妙なところです。

 

この記事では、尾形とアシリパの関係性、尾形がやたらとアシリパに執着しているように見える理由、そしてなぜ弟の勇作とアシリパを重ねているのかについて考察を含めた解説をしていきます。

 

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尾形とアシリパの関係性を考察

くっついたり離れたり、味方になったり敵だったりで忙しい尾形ですが、アシリパとの関係性はどのようなものなのでしょうか。

良好なのか、実は険悪なのか。

好きなのか、嫌いなのか。

 

ここではまず最初に、彼らの関係性について考察を行います。

 

尾形にとってアシリパは恋愛対象ではない

尾形は実はアシリパが好きなのでは?と思えるような行動が見られますよね。

しかしこれは、信頼されている杉元への嫉妬や恋愛感情から来るものではなさそうです。

 

好きか嫌いかで言えば・・・

どちらとも言えないといったところでしょうか。

 

アシリパのことを(恋愛感情ではなく)好きと言える部分もあり、嫌いと言える部分もある。

どちらも少しずつ併せ持っているという、非常に複雑な感情を抱いていると思われます。

 

また、尾形はアシリパが抱く杉元への恋心を利用している部分があります。

杉元が金塊を追う理由が『惚れた女のため』であることは、実はアシリパにとって心に突き刺さるような、できれば知りたくなかった情報。

・・・尾形はアシリパのことなら何でもわかってしまうのでしょうか?

 

いやいや、尾形は洞察力に優れているためアシリパの気持ちにも敏感なのです。

 

アシリパの気持ちに寄り添うのは、金塊に到達するための情報を獲得したいから。

信頼を得て、協力させるため。

決してアシリパの気持ちを自分に向けさせるためではないのです。

 

つまり、アシリパに対する気遣いをみせつつもそれは恋愛感情からではなく、あくまでも自分の真の目的を意識したものであると考えられます。

恋愛関係とは無縁と言えるでしょう。

 

もしも尾形にアシリパに対する恋愛感情なんてものがあれば、将来的には結婚!なんて展開もあったのでしょうが・・・

残念ながらアシリパの一番大切な人は杉元だし、尾形は幼少期からの自分自身を引きずったまま。

『尾リパ』という言葉に込められた願いは達成されそうにありません。

 

アシリパを母親のように感じている

 

尾形とアシリパの関係性を考察する上で欠かせないのは、尾形が殺した実の母親『尾形トメ』の存在です。

前述の通り、尾形にとってアシリパは恋愛対象とは言えません。

しかし、他の仲間と同じように接してくれて看病してくれたり、優しく時には厳しく、獲物をとったりごはんを作ってくれる姿は尾形にとって母親像そのもの。

理想のお母さんのように見ているのかもしれません。

 

そもそも尾形トメは、振り向いてほしいと願った尾形を見てくれなかった理想とは異なる母親。

しかし、杉元の最後の言葉を教えてくれと言うアシリパに対し『トメ』、『あんこう鍋』といったキーワードを口に出してしまうあたりは、いまだに心に残る実母の存在の大きさを物語っているとも言えます。

 

これらの様子から、アシリパを見ているとなぜか母との記憶を思い出してしまうのではないでしょうか。

幼少期にこんな風に母親の愛情を受けたかった、そんな想いがずっと尾形の心の中に残っていたのでしょう。

 

そうは言っても、母のようで実際には実母とは真逆のアシリパ。

父に依存し精神を病んだ母と違い、自立し自ら道を切り開こうとするのがアシリパです。

そんな理想の母親像・アシリパを通じて、尾形は得られなかったトメの愛情の代わりを得ようとしたのかもしれません。

 

尾形がアシリパに執着する理由

 

尾形はなぜかアシリパに執着しているように見えますよね。

アシリパの恋愛感情に敏感だったり、彼女を利用して金塊の在処を聞き出そうとしたり狙撃しようとしたり。

時にはアシリパらとは別行動をとることもありますが、結局はアシリパの傍をウロウロしています。

 

どうして尾形はアシリパにつきまとうのか、執着するのか。

ここではその理由について解説します。

 

出世のためにアシリパを利用したいから

尾形は金塊の在処のヒントを持っているアシリパに執着していると言ってもいいでしょう。

しかし金塊そのものが尾形の目的ではありません。

 

金塊のために執着しているのであれば、有力な誰かと組んで、もしくは誰かを利用して金塊を見つけ、最終的にその仲間を出し抜くなんて方法もあります。

そもそも尾形のような冷静な狙撃手が、金塊を狙う連中の目の前にいちいち姿を現しているのはちょっと不自然。

何なら金塊が見つかるまで隠れておとなしくしていればラクできるというものですから。

 

では、なぜ尾形はちょろちょろと動き回っているのか・・・

 

それは、尾形の目的が『地位を手に入れる』ことだから。

そのために様々な人物を利用しています。

 

では地位を手に入れるためにはどうするか。

 

金塊を手に入れたうえ、反乱分子(鶴見中尉の一派)を一網打尽にして政府に恩を売ればいいのです。

中央政府は尾形と同じくスパイである菊田特務曹長らに『鶴見中尉に金塊を見つけさせて最後には消せ』という指令を与えている状態。

 

尾形は鶴見中尉らが中央政府の手に負えないくらい勢力を伸ばしたところで一網打尽すること、さらに金塊を手に入れて政府に恩を売ることを密かに計画していたのです。

杉元らに肩入れしたり、鶴見中尉や土方歳三一派に味方をしたりしながら、最終的には政府に恩を売ることで出世しようとしたというワケですね。

 

出世によって父と同じ第七師団長という肩書きを手に入れ、父に選ばれなかった偽物(妾の子だから)でも同じところまで成りあがれるじゃないか、父も弟もたいして立派なモノじゃなかったんだ。

そう思えたらゴール。

母を捨てた父や、父に選ばれた弟を見下したいのです。

 

要するにアシリパそのものに執着していたのではなく、金塊を手に入れることの『見返り』に執着していたという一面もあるのです。

 

アシリパに清さを捨てさせたいから

金塊の所在を抜きにしても、尾形はアシリパに対して何らかの特別な感情があるように見えますよね。

金塊の在処とは関係無く行われるアシリパへの挑発行為、つまり人を殺さないという誓いを立てているアシリパに殺人を促しているのです。

 

なぜそんなイジワルをするのかと思ってしまいますが、その理由はアシリパと尾形の腹違いの弟である花沢勇作を重ねて見てしまっているから。

 

選ばれなかった自分と違って、父に選ばれた息子である勇作とアシリパを重ねているということは・・・

まあ、あまり良い印象ではないはずですよね。

 

死ぬまで清く、人を殺さぬことを貫いた花沢勇作とアシリパを重ね、アシリパに人を殺させることで清さに対する違和感を解消させたかったのでしょうか。

それとも、父に言われるまま清さを貫き、あろうことか兄に対して『罪悪感』を説いた弟とアシリパを重ね、人を殺せば父を笑いものにできるとでも考えていたのでしょうか。

 

兄として慕ってくれた勇作を殺した罪悪感といまだ向き合う事ができない尾形は、弟と重なるアシリパが清さを捨て人を殺せば何かが変わる、そう信じていたのかもしれません。

 

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尾形が感じるアシリパと弟の勇作の共通点

 

ふいにアシリパの姿に重なるように現れる勇作の亡霊。

アシリパに対する狙撃は、勇作の幻に阻止されがちです。

 

尾形はなぜ、腹違いの弟である花沢勇作とアシリパを重ねていたのでしょうか。

アシリパと勇作を重ねていたということは、尾形から見たアシリパと勇作は似ているということでもありますよね。

 

ここでは、アシリパと勇作の共通点、尾形が彼らを重ねて見てしまうのはなぜなのかを説明していきます。

 

尾形への接し方が似ている

まず一つ目、花沢勇作という人物は腹違いの兄である尾形百之助を慕っていますが、父親は同じでも勇作は本妻の子であり、尾形は芸者との間に生まれた子。

師団員の一部から『山猫(山猫の子供は山猫・芸者の子という軽口)』と言われ、尾形の性格も災いして嫌う者が多かったようですが、勇作だけはいつでも変わらず『兄様』と親し気に声をかけてくれていました。

 

一方のアシリパは、尾形にとって兄弟でも家族でもありません。

金塊を巡る殺し合いの中で出会い、入れ墨の暗号を解くために嘘をついてみたり騙そうとしたり。

それでもアシリパは尾形を必要以上に警戒せず、仲間として見てくれている節がありました。

 

杉元らには厳しめに警戒されつつも、アシリパだけは他と同じように尾形と接し、一緒に鍋を囲んで共に過ごしたのです。

 

尾形が高熱を出せば、『寒くないか』と気遣うアシリパ、そこに重なるように現れた勇作の幻影。

 

つまり自分に対して優しい、周りがどのように言おうとも自分を気にかけてくれる二人が『似ている』と感じたのでしょう。

優しさが嬉しいかどうかは別として、尾形にとって彼らの人柄が印象的であったと言えます。

 

人を殺さない清い人間

続いて二つ目は、アシリパも勇作も人を殺さないという誓いを立てている『清い』人間であるということ。

この部分は尾形の苛立ちにも通じています。

自分は散々人を殺したが、それでも罪悪感など理解できない。

清い人間なんてこの世にいるはずがないのに、なぜ人を殺さないなどと言えるのか。

 

戦争で、あるいは激しい金塊争奪戦の中で『人を殺さない』という信念を貫こうとする勇作とアシリパはソックリだ・・・

 

勇作だけでなく、アシリパまでが勇作と同じく清いままでいることに尾形は苛立ちを覚えたのではないでしょうか。

 

祝福を受けて生まれた人間は、人々の希望の光となるために人を殺すなと教えられるのか。

妾の息子はその他大勢のうちのひとりでしかないのか。

 

かつて勇作が語った『偶像』という言葉をずっと覚えていて、それをアシリパに投げかけてしまうあたりから、尾形の相当なイライラ感が伝わってきます。

 

戦いを率いる立場でありながら父から人を殺すなと教えられ、あるいは自分の信念で清くあろうとする勇作とアシリパ。

父の愛情どころか母の愛情すらも受け損なった尾形にとって、彼らはどうにも納得のいかない存在なのでしょうね。

 

まとめ

ゴールデンカムイの尾形百之助とアシリパは、残念ながら恋愛関係を築くような間柄ではありません。

なぜなら尾形にとってのアシリパは、恋人というよりも母親を感じるような存在だと考えられるから。

恋愛感情など無いのにアシリパに執着しているように見えたのは、尾形の目的である昇進のために必要だから、そして殺した弟と重なる部分があったからでしょう。

 

つまり尾形とアシリパとの関係性、そして執着の理由には尾形の私情が大いに絡んでいます。

 

母を思い出させ、弟と似ているアシリパ。

愛情を注いでほしかった存在であり、愛情を与えてくれたけど向き合うことができない存在。

実母と違い自立しているアシリパと、弟と同じく清くあろうとするアシリパ。

 

父を見捨てた母親を思いつつ、殺した弟の幻に悩まされる尾形の心。

冷酷に見えても実は、誰よりも複雑で繊細だったのかもしれませんね・・・

 

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