思い出のマーニーのラストシーンの意味は?最後にマーニーがいなくなる理由についても

『思い出のマーニー』のイメージ画像 映画・ドラマ

サイロでの一件で、杏奈のマーニーに対する怒りや悲しみは相当なものだったでしょう。

しかしそれまでの日々で、すでに揺るがない信頼関係を築いていた杏奈とマーニー。

マーニーが『杏奈を大切に思う気持ち』を素直に信じられるようになっている杏奈にとって、マーニーの必死の謝罪は強く心に響いたはずです。

そしてお互い『忘れない、永久に』を確かめ合っての別れ・・・

 

このラストシーンにはどのような意味が込められているのでしょうか。

 

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思い出のマーニーの別れのラストシーンの意味は?

激しい雨風の中、湿っち屋敷に向かって歩く杏奈ですが、実際の杏奈はひどい熱でうなされながら、ベッドで寝ています。

現実ではない事が明らかな場面です。

ラストシーンへと向かう何とも暗い風景ですが、これらにはどのような意味があるのでしょうか。

 

空の様子は杏奈の心を表している

米林宏昌によると、冒頭から続くハッキリとしない空は、閉じこもりがちで憂鬱な杏奈の心を映したものという事です。

スッキリと晴れ渡る日は無く、常に空には雲が描かれ、雲の合間から青空がのぞいていたとしてもその面積は決して多くはありません。

 

別れのシーンで描かれている嵐は、杏奈が置いていかれた事をどれだけ悲しくて、どれだけ怒っているか・・・その気持ちを表現する、今までに無いほど暗い雲と激しい雨風なのです。

 

なかなか開かない窓

マーニーは両親がいない間、ばあやとねえやたちからイジメを受けています。

近所の子供と普通に遊ぶ事も無く、十一の話によると『青い窓に閉じ込められた少女』であり、久子もそれに近い事を言っています。

 

つまり開けられない窓の向こうで、マーニーは外出を制限されていました。

物語の序盤で、マーニーが『あなたの事は秘密なの』と言っており、バレたらめちゃくちゃにされてしまうとも言っていましたね。

家の外で友達と遊ぶ事を許されていなかったのでしょう。

それゆえ内側からも頑丈に、簡単に窓を開けられないような処理がされていたと考えられます。

 

本当は杏奈に何かを伝えるには、とても難しい状態だった。

それでもマーニーは杏奈にどうしても伝えたい事があるから、一生懸命に、鍵の部分を叩き壊してまで窓を開けようとしたのです。

 

なんとか陸地に這い上がろうとする杏奈

何度も交流を重ね、秘密を分かち合い、友情を育んできた杏奈とマーニー。

しかし、嵐の中のサイロでの一件は、まるで二人の友情をあざ笑うかのように、杏奈の心にも、マーニーの心にも大きな『しこり』を残しました。

 

杏奈を置いていったつもりはなかったというマーニー。

自分を置いて帰ってしまったと思っている杏奈。

 

外へ出てこられないマーニーは、必死で杏奈に許しを請います。

これは杏奈にとっても意外な事だったでしょう。

杏奈はマーニーが『自分を置いていった』と思っていたのですから。

 

マーニーも自分と同じ『しこり』を抱えていた!

 

荒れ狂う波にのまれそうになりながらも、必死に陸地へ這い上がる杏奈の姿は、2人の友情はもう些細な事では揺るがない事を証明しているようです。

 

そして穏やかになる風景

マーニーは自分を好きでいてくれた。

友情は確かなものだった。

 

それが杏奈の中で『確実なもの』となった時、杏奈の心を表して常にどんより曇っていた空は、一気に美しい輝きにあふれます。

 


どんな事があろうとも、二度とマーニーに会う事はなくても、杏奈とマーニーが共に育んできた時間は絶対のもの。

 

サイロの一件から抱えていた杏奈の、どこへぶつけたらいいのかわからないモヤモヤした気持ちがスッキリと晴れ渡った瞬間でした。

 

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思い出のマーニーで最後にマーニーがいなくなる理由

『もうすぐここからいなくならなくてはいけない』と叫ぶマーニー。

暗い空に激しい嵐、許しを請うマーニーと謝罪を受け入れる杏奈の『別れ』のシーンであるにも関わらず、その後一気に晴れ渡り輝く空には感動を覚えますよね!

 

しかし、感動のラストシーンを横目に頭に浮かんでくる疑問・・・

なんで突然マーニーはいなくなるの?

 

あふれる様々な見解

ネット上にも様々見解があふれています。

受け取り方も人それぞれ、それが映画のいいところでもありますよね!

 

例えば、

  • もともと『そこにはいない』存在だから、タイムリミットがきた?
  • 本当はマーニーが『地縛霊』で、願いが成就したから?
  • 杏奈が『自分』を取り戻し始めたから?

 

理解が難しいな映画だけに、色々な見方があります。

 

映画版だけでは意味もわからないまま突然別れの日がやってくるように見え、しかも『そこにいなかった』はずの杏奈に『ごめんなさい、置いていくつもりはなかった』と謝るマーニーも初見では理解が難しいシーンです。

 

原作ではマーニーの寄宿学校への入学が語られている

散々ばあやとねえやたちにいじめわれていたマーニーですが、原作では風車小屋(映画版ではサイロ)の一件で周囲にそのイジワルがばれてしまうんです。ついでに、両親にほったらかしにされていた事もバレてしまったのかもしれません。

今までマーニーは近所の子供たちと遊ぶ事も禁止されていたようですから、イジメがバレずに済んでいたのでしょう。

しかも両親が傍にいて『幸せ』を感じられるパーティーの日に友達に会ったとしても、おそらくマーニーは『幸せではない』話を他の人に話したりはしません。

 

イジワルがご近所さんにバレた事がキッカケとなり、マーニーは寄宿学校へ入学されられます。

原作ではマーニーはアンナに向かって『外へ出たいけど出られない、閉じ込められてしまった、明日どこかへやられてしまうの!』と叫んでいます。

 

湿っち屋敷が杏奈とマーニーを繋ぐチャンネルの役割をしているとすると、『湿っち屋敷から離れる』=『杏奈との別れ』が成り立つと考えられますね。

 

マーニーがいなくなるのは杏奈が強くなったから

映画版『思い出のマーニー』で杏奈は、マーニーと出会うまでは他人と関わろうとせず、無表情で過ごし、『自分が嫌いで、誰からも愛されていない』と思い込んでいました。

しかしマーニーとの交流を続けて、信頼できる友達を見つけ、表情もどんどん豊かになっていきます。

 

それまでは『何者なのかわからないマーニー』と交流してきた杏奈ですが、ある日彩香が見つけたマーニーの日記によって『存在しているマーニー』を感じ始めます。

しかし日記を読んだにも関わらずマーニーを『私の想像で作り上げた女の子』と語る杏奈は、すでに『いるかもしれないマーニー』の存在よりも、『現実世界で生きている自分』の考え方を優先できるほどになっていたと思われます。

 

『マーニーが誰だって構わない、マーニーを助けたい』

もはや、マーニーが何者なのかよりも、『自分がこうしたい』という気持ちが強くなっていますね。

 

最初はマーニーにリードされっぱなし、しかしいつの間にか杏奈は『マーニーを助けたい』という気持ちを持ち始め、ついにサイロの一件で立場は逆転します。

 


このシーンでは、サイロで弱さを見せるマーニーを助けるのは杏奈であり、和彦です。

そう、杏奈は誰の助けもいらないくらい強い心を身に付けていました。

マーニーを必要としないくらい、強くなれたんです。

 

つまり、マーニーと交流を続けなくても、もう杏奈は立派に生きていけるのです。

 

まとめ

『思い出のマーニー』は、心を閉ざした杏奈と、不思議な少女マーニーの物語です。

それは友情物語であり、愛情物語でもあります。

既にご存じかとは思いますが、最後まで観て初めて判明する『重要な秘密』があるため、もう一度別視点で映画を楽しむことができるという珍しい作品でもあるんですよね(笑)

 

1回目は杏奈とマーニーの『友情物語』

2回目は杏奈とマーニーの『愛情物語』

 

そんな風に鑑賞すれば、マーニーがいなくなる理由も、別れのラストシーンも、また違った見解ができてしまうのです。

 

この物語には『原作』が存在しますが、

映画1回目 → 原作 → 映画2回目

この順番が『ジブリアニメの思い出のマーニー』を最大限に楽しめるのでオススメです。

 

 

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