巨神兵はなぜ腐った? 映画版と漫画版それぞれからの考察

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『【風の谷のナウシカ】なぜ巨神兵が腐ったのか』の記事のアイキャッチ画像 映画・ドラマ

映画『風の谷のナウシカ』では、成長途中と思われる巨神兵をクシャナが動かして2度の攻撃をした後、その巨神兵は肉が流れ落ちるよう崩れて死んでしまいます。

クワトロが言うには『腐ってやがる』

 

また、漫画版『風の谷のナウシカ』では、ナウシカ自身が巨神兵の体に起きている異変に気づきます。

落ちる肉片と異臭によって、巨神兵が腐っている事が描かれているのです。

 

映画版と漫画版、どちらに登場するのも腐っている巨神兵。

しかし、それぞれ腐った理由が異なっているようにも感じられます。

 

巨神兵はなぜ腐ったのかを考察・映画版

 

映画版『風の谷のナウシカ』の巨神兵は、1000年もの長い間ペジテ市の地下で眠っていたものを掘り起こし、トルメキア軍が復活させました。

しかし復活のための時間が足りなかった事が原因なのか、その体は腐っており、あっという間に崩れて死んでしまいますよね。

 

なぜ巨神兵は腐ってしまったのでしょうか。

 

映画版の巨神兵は旧世界の生き物

映画版の巨神兵は、初登場シーンが卵膜のようなものに包まれて心臓部分だけが脈打っている赤黒いカタマリのため、何らかの生物のように描かれています。

 

『旧世界の技と力を復活させた』という言葉からは、巨神兵が旧世界の遺物であり、人間の技と力を終結させたもののようにも感じられますが、『もっとも邪悪な一族の末裔』という言葉で再び、旧世界に存在した何らかの生き物であるような説明に戻ってしまう。

 

しかし、最終的に死んでしまった巨神兵の残骸は、明らかに人工物・・・

ロボットのような骨格が残されています。

 

つまり、漫画版では巨神兵には商標までつけられていて明らかに人工物ですが、映画版では、過去の世界に現れた恐ろしい力を持つ謎の生き物という曖昧さを敢えて残したのではないでしょうか。

 

大人から子供までが楽しめる映画作品ですから、もし巨神兵が『ロボット』だと誤認されてしまっては『肉が腐る』という部分に明らかな違和感を覚えさせてしまいます。

 

映画版で巨神兵が腐っているシーン

 

ドロドロと崩れ落ちていく巨神兵を見て、クワトロは『腐ってやがる、やっぱりまだ早すぎたんだ』という言葉をつぶやきますね。

この言葉から、巨神兵はまだまだ未完成の状態だった事がわかります。

 

眠っていた子を起こすのが早すぎたためか、特に下半身は全く固まっておらず、クシャナの後方に姿を見せながらもどんどん流れていく体・・・

 

これが、クワトロの言う『腐ってやがる』なのでしょう。

 

1度目の攻撃で多くの王蟲を焼き払いましたが、肋骨部分が見えるほどに肉が落ち、かろうじて放った2発目の攻撃の後は完全に崩れ落ちてしまいました。

 

映画版巨神兵が腐ったのは循環機能が原因か

風の谷に落ち燃え残った『積み荷』は、一部分が気味悪く脈打ち、なんらかの生き物である事をミトやユパは悟っています。

この時に脈打っていた部分は、巨神兵の心臓部分だったのでしょう。

 

人間のような姿をした巨神兵ですから、心臓部分は同じく循環の機能を持っていると考えてもよいのではないでしょうか。

 

卵膜のようなものに包まれた状態。

そしてトルメキア軍の技術なのか、周囲にもドクンドクン脈打つ人工心肺のような装置が見て取れることからも、巨神兵は人間に近い構造だと考えられます。

 

人工的な装置で囲まれて復活に全力を注がれていた巨神兵。

しかし結局、全身の肉が固まっていない状態で出撃となりました。

 

トルメキア軍が人工的に血液の循環に近いものを巨神兵に施していたのだとすれば、未熟な状態の巨神兵は人工装置を取り除かれ、自力で循環ができなくなっていた状態だったはずです。

だからこそ、突如として循環の機能を失ってしまった巨神兵の肉は、ただただ腐り落ちていくしかなかったのではないでしょうか。

 

かろうじて肉が落ちないように繋ぎ止めていた卵膜は剥ぎ取られ、必要な栄養素が行き届かない体・・・

元々完全ではなかった肉体は、あっという間に腐ってしまったのでしょう。

 

クシャナが未完成品を使ったから巨神兵は死んだ?

 

クシャナは、巨神兵がまだ動かせる状態ではない事を知っていたにもかかわらず、『今使わずしていつ使う?』と強引に動かしてしまっています。

 

巨神兵は元々、他国が持つ脅威としてペジテから強奪して本国へ持ち帰るはずのものでした。

つまり、トルメキア以外の国々への力の誇示のためでもあったはず。

 

力の誇示のためであるならば、未完成のまま動かして結果的に巨神兵を失ったクシャナの判断は、『失敗だった』とも言えるでしょう。

本国に戻れば、責任を問われるような事態です。

 

 

しかし、クシャナはそんな事は百も承知のはず。

完全復活していないと知りながら、クシャナは巨神兵を動かしたのです。

 

『今使わずしていつ使う』

 

迫りくる王蟲の群れに対して、風の谷に残された自軍の兵士たち・・・

トルメキアに帰り着かないまま失ってしまった輸送船。

 

風の谷に残された兵士を守るためには、完全な状態ではないと分かっていても巨神兵を動かす以外に方法が無かったのでしょう。

 

クシャナ以外の人物が率いていた軍ならば、命令は『何としてでも巨神兵を守れ』だったかもしれません。

迫りくる王蟲の群れから、兵士たちは己の肉体のみで巨神兵を守らなければならなかった可能性もあるのです。

 

結果的には王蟲の群れの一部を薙ぎ払うだけに終わりましたが、これはクシャナの『英断』とも言える行動だったのではないでしょうか。

 

ただし、ナウシカや風の谷に生きる人々にとっては、王蟲を殺してしまうなんてとんでもない方法。

立場や考え方の違いが浮き彫りになったシーンでもあります。

 

傍から見れば、クシャナのせいで巨神兵が死んでしまったようにも見えます。

さらに、虫によって失ったクシャナの腕などを見ると、虫へ対する私怨が全く無かったとは言い切れません。

 

しかし一歩引いて見ると、トルメキアという軍事大国の立場にありながらクシャナは、周辺諸国への『力』の誇示ではなく、自軍の兵士を守ろうと力を尽くしたようにも見えるのです。

 

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巨神兵はなぜ腐ったのかの考察・漫画版

廃墟のイメージ画像

 

漫画版の『風の谷のナウシカ』でも、巨神兵は腐っています。

 

ポタポタと巨神兵から落ちる肉片、異臭・・・

漫画版での巨神兵が腐っている理由を考察していきます。

 

古代の技術を解き明かせなかった

漫画版で巨神兵が腐った理由を考えるとすれば、『技術が足りなかった』という事でしょうか。

 

巨神兵は1000年より前の旧世界の高度な技術で生み出されています。

骨格のみの状態でペジテの地下深くから発見された巨神兵は、胎盤機能を持った古代の技術によって成長。

 

しかし、その成長方法を解明できなかった土鬼(ドルク)の博士たちは、自分たちの持っている複製技術を応用して巨神兵の肉を新しく作ってしまいました。

 

つまり、実は巨神兵に適合した肉体を作れていなかったために腐ってしまったとも考えられます。

 

毒の光が肉体を壊している

巨神兵は、セラミックの骨格を持ち、胎盤機能によって肉体を形成していく人工生物です。

 

しかし、ペジテの地下深くで発見されたオーマは、本来の成長過程を経ずに成長して動き始めました。

胎盤機能は秘石を取り除かれた事から途中で止まっており、それ以降の肉体は土鬼の複製技術で賄ったもの。

 

つまり、複製技術で作られた肉はオーマの体をうまく形作っているように見えるだけで、実際にはオーマの『毒の光』に耐えられるようなものではなかったと考えられます

 

おそらく土鬼の複製技術は、通常の人間の肉体を作るためのもの。

そして巨神兵のイメージは核兵器。

オーマが放つ毒の光とは、つまり放射能を表しているのでしょう。

 

土鬼の隠し持つ技術で『通常の人間の肉』を作ったのであれば、当然放射能に耐えられるものではありません。

複製技術で作られた巨神兵の肉体は、自らが放つ毒の光に耐えられずに腐ってしまったのではないでしょうか。

 

まとめ

映画版の『風の谷のナウシカ』では、巨神兵は動き出してすぐに腐って崩れてしまいました。

 

巨神兵が腐った理由として考えられるのは、肉すら固まっていない復活途中の状態であり、循環機能が正常ではなかったから。

ちなみに、映画版では巨神兵が人工物であるとハッキリ語られなかったのは、腐っている状態の説明が困難であったからなのかもしれません。

 

 

そして漫画版の『風の谷のナウシカ』で巨神兵が腐った理由は、2つが考えられます。

1つは、巨神兵が本来の成長過程を経なかった事。

もう1つは、旧世界から残された技術の応用では巨神兵に合った肉体を作れず、毒の光(放射能イメージ)に肉体が耐えられなかったから。

 

大人になってから、改めて『風の谷のナウシカ』を視聴すると、なかなか難しい物語のように感じますね(汗)

映画版・漫画版それぞれの良さを感じつつ、謎解き気分を味わうのも新たな楽しみ方のひとつなのかもしれません。

 

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