ナウシカ(漫画版)が墓所を破壊したのはなぜ?王蟲と血が同じ理由も考察

『【風の谷のナウシカ】でナウシカが墓所を破壊した理由は?』の記事のアイキャッチ画像 風の谷のナウシカ

漫画版の『風の谷のナウシカ』の最後の場面、墓所はナウシカの指示にしたがった巨神兵オーマによって破壊されます。

旧世界の技術が詰まっていた墓所は、腐海の毒がなくなれば生きてはいけないように作り変えられた体を、清浄な地で生きられるように作り直す方法が記されていたはずの場所。

 

腐海が尽きた後に来る清浄の地は、今を生きている生物には生きられない場所だというのに・・・

元の体に戻す方法もろとも、墓所はナウシカの判断で壊されました。

 

ナウシカ(漫画版)が墓所を破壊したのはなぜ?

漫画版『風の谷のナウシカ』では、ラストに向けて『墓所』と呼ばれる場所(生命体)を壊すというシーンが登場します。

 

旧世界の技術が残る墓所を、ナウシカが破壊した理由を考えてみます。

 

墓所は生命への侮蔑と考えた

田園風景のイメージ画像

 

ナウシカは、命を作り変えたり生態系を作り変える技術が詰まった墓所を、生命への最大限の侮蔑だと感じたようです。

 

命は、生きているだけで奇跡的なもの。

それに人の手を加えるなんて・・・という考えを持っているのです。

 

墓所に残されている技術の解読に人類が全精力を傾けたとしたら、今よりもずっと早く謎の文章の解読ができるかもしれません。

たった1行の解読に苦労している現状を打破し、人々が望んでやまない『腐海が尽きる場所』、清浄の地に辿り着く方法を見つけることができるかもしれません。

 

しかし、ナウシカが出した答えは墓の完全破壊。

巨神兵オーマの力を使って、技術の結晶を壊したのです。

 

生命に手を加えられたくなかった

なぜナウシカは、腐海と共に滅ぶかもしれない人間を救う事をせず、墓所の破壊を行ったのか・・・

 

もし墓所の技術を使う事ができれば、人間は腐海が尽きる場所で暮らしていく事も可能です。

毒に対応する体になっている人間を、清浄の地でも生きられるように再び作り変える技術は貴重です。

 

しかし、ナウシカはそんなものに手を付けません。

命を作り変える技術を、ナウシカは嫌っています。

 

尊い命に手を加えるなんてとんでもない!

自分たちの体が作り変えられたものであっても、命は自分たちのもの。

自分たちの生命は自分たちの生命の力で生きている。

 

生も死も、ナウシカは誰かに操作される事を望まないために、命を操る技術の結晶『墓所』は破壊されたのです。

 

腐海が尽きる場所では、今を生きている生物は生きられません。

汚染された大気がなければ生きられないという事実は、庭の番人を除けば、ナウシカと森の人しか知らない事実です。

 

そんな中の墓所の破壊はナウシカが望んでオーマに指示したものですが、それはほぼ彼女の独断で行っているようにも見えますね。

自分たちの生命は、自分たちの力で生きている、はずなのに・・・

人々の命に対する責任を、たった一人で背負ってしまったようにも感じられる展開です。

 

ナウシカ(漫画版)に登場の墓所と王蟲の血が同じである理由の考察

 

王蟲の血も、墓所の血も、どちらも同じ服を真っ青に染めるような青いもの。

王蟲の体液も、墓のそれとが同じだった・・・

体液、という表現ではありますが、血と同義で使用されています。

 

なぜ墓所の体液と王蟲の体液が同じなのか、その理由を考察します。

 

墓所は旧世界の技術の集結場所

漫画版にしか登場していない『墓所』は、旧世界の技術が残されている場所です。

墓の主は巨大なカタマリであり、夏至と冬至に一行ずつ文字を現わして今の世界の人々に世界の成り立ちや生命の秘密、旧世界の技を伝えている奇妙な存在でもあります。

 

ただしその文字もまた古代のもの。

解読するには相当な手間がかかり、解読するためにいる人間たちも『不死の技』を使っていてもまだ時間が足りないという状態。

最後の一行が現れた時、世界は浄化されるとされています。

 

しかしその一行が現れる前に墓所は巨神兵オーマの攻撃によって崩壊、青い血のような体液を噴き出し崩壊してしまいました。

そしてその体液は、王蟲の体液と同じものである事にナウシカは気づいたのです。

 

ナウシカが導き出した仮説の答えが墓所にある

 

腐海も王蟲も、実は旧世界の人間が作ったものなのではないか・・・

ナウシカは旧世界を再現した『庭』にいる番人に話を聞いた際、そのような仮説に行き当たります。

 

  • 汚染された大気を取り込み、結晶化して浄化していた腐海の働き。
  • 生物や生態系を作り変える技。
  • 全ての浄化が終わればやがて腐海も消えていくであろう事実。
  • そして腐海の毒がなければ生きられないという、旧世界の人間によって作り変えられた人の体・・・

 

ナウシカは、腐海の底の澄んだ空気や汚染されていない土、そして不思議な庭で出会った番人によってもたらされた情報によって導き出された『腐海も王蟲も人間が作り出したもの』という仮説を打ち立て、真実を見極めるためにこの世界の秘密が詰まったシュワの墓所へと向かいました。

 

墓所から噴き出した青い血が人工物を実証

ナウシカは、王蟲の体液と崩壊する墓所から噴き出した体液が同じである事を知ります。

虫たちの怒りを鎮める効果があった王蟲の青い体液、青き衣を身に纏う古き言い伝えの人・・・

 

王蟲を森を守る神聖な生き物として捉えてきたナウシカにとって、生命を作り変える技を終結させた墓所の体液が同じである事に衝撃を受けたでしょう。

 

王蟲の体液が墓所のそれと同じという事は、ナウシカの腐海や王蟲は人間によって作られたものではないのか、という仮説の答えであるとも言えます。

 

神聖なものだと考えてきた王蟲と、生命への侮蔑だと感じた墓所は同じ青い血を持っている。

つまり、誕生のキッカケや理由は何にせよ墓所は人間が作り出したものであり、同じ体液を持っている事からおそらく王蟲もまた人間が作ったものだという事が実証されてしまった瞬間だったのではないでしょうか。

 

ナウシカと森の人だけが知る秘密

 

人々が『自然』と思っているものが、実は人間の手で作られたもの。

人々が恐れている虫や腐海の毒も、旧世界の人間が作ったもの。

 

  • 人間が汚してしまった大地や空気を浄化するための腐海は、いつかは世界のすべてを浄化する
  • 毒に合うように作られている人間は、浄化後の世界では再度体を作り変えなければ生きていけない

 

腐海の毒が無く、虫に怯える事の無い世界は人々の『希望』です。

しかし、そこにある真実は過酷なもの・・・

既に、清浄化した世界に生きるための情報は墓所と共に消えてしまっています。

 

毒がなければ生きられないという真実を知れば、生きる気力そのものを失う人も出てくるはず。

だからこそこの事実は『ナウシカと森の人だけの秘密』にしたのでしょう。

 

墓所の破壊により、彼らは旧世界の人間が作った『予定』に抗って生きていく事になります。

苦しくても、自分たちの生命を自分たちの力で生きていく。

 

ナウシカは生命を作り変える技や死を寄せ付けない技よりも、滅びや死と共に生きる道を選んだのです。

 

まとめ

漫画版『風の谷のナウシカ』の最後、ナウシカは旧世界の技術が詰め込まれた『墓所』を破壊してしまいます。

墓所は、言わば人間が望むような技術が残された場所。

ナウシカはそんな墓所を技術ごと、巨神兵を使って破壊してしまいました。

 

その理由は・・・

どんなキッカケで生まれたにせよ、自分たちの生命は自分たちのものだから。

作り変えたり作り変えられる事を、ナウシカ自身が望んでいないのです。

 

しかし、生命の侮蔑だと感じた墓所の持つ体液(=血)は、王蟲の体液と同じものでした。

人間が腐海による浄化装置を生み出し、王蟲のような巨大な虫が存在する生態系を作り、毒素がある場所で生きる人間を作り出したという、紛れもない事実をナウシカは突きつけられたのかもしれません。

 

 

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