THE HEADの最後・ラストシーンの意味を考察!アキの幻影とマギーの鼻血の理由

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暗い雪のイメージ画像 エンタメ

『THE  HEAD(ザヘッド)』ついに完結です。

いや、すごいドラマでしたよね・・・

最後の最後まで犯人がわからない、というか、怖い!

 

愛する母親殺害をポラリスメンバーに隠蔽されたように、すべてを氷の中に封じ込めた手腕はさすがとしか言いようがありません。

 

※物語のネタバレ含みます。

 

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THE HEAD最後・ラストシーンの意味を考察

もうアーサーが何を言っても聞き入れてはもらえないでしょう。

サラの血がついたセーター、保守トンネルにいた理由、何の証拠もなく『マギーが犯人だ』とわめく姿。

 

 

世間からは、サラ殺害を隠蔽するために、その真相を知っているメンバーを殺害した『犯人』にしか見えていないはずです。

 

『THE HEAD』の最後の部分、ラストシーンについての考察をしていきます。

 

ヘリコプターの中で見たアキの幻影

『疑いが晴れて』ヘリコプターに乗って南極を脱出するマギー。

そこにはマギーが殺害したアキの幻影がありました。

 

『後悔はなかった?』

 

優しく語り掛けるアキの姿。

目的達成のために殺してしまったとは言え、マギーがアキを想う気持ちは本物だったのでしょう。

 

ただ、それは愛する母親のための復讐に比べれば『小さなもの』。

 

そう、小さなもの。

そう思わなくては、マギーの心は壊れてしまうかもしれません。

 

復讐を果たした安堵感、達成感の中で感じる虚無感。

殺人の復讐のために殺人を犯した矛盾の狭間。

 

信頼し、愛した人を自らの手で殺してしまったマギーは、この先永遠にアキの幻影に悩まされるのではないでしょうか。

 

マギーは後悔しているか

『後悔はなかった?』

この問いかけはアキからのものであり、マギーの自分自身への問いでもあるでしょう。

 

復讐のために南極へ来て、目的は達成された。

母親の復讐のために、ここまでやってきた。

 

うつろな表情のマギーは、目的を達成してようやく、前だけではなく後ろを振り返ったのかもしれません。

 

後悔は無かった・・・?

 

復讐を目的としていたとしても、最終的には愛する人を自らの手で殺害しなければならなかった状況。

 

後悔はなかった・・・と思いたい。

アキは殺したくなかった、アキを殺したのはアーサーであってほしい。

 

それがマギーの本音でしょう。

 

マギーの流した鼻血の理由

アキの幻影を見たマギーは、なぜ鼻血を流していたのでしょうか?

 

かつては大勢の中でも孤独を感じる事があったというマギー。

母親の復讐のために単身で乗り込んだ『ポラリス6』は、そんな『孤独』を感じる場所でもあったでしょう。

その孤独を紛らわすための存在が、同じく新人で過去のことなど何も知らないアキ。

 

復讐を目的としながらも、アキに守られ癒されていた事は事実です。

 

すべてが終わり、南極から離れる際に流れ出てきたマギーの鼻血。

目的の成功に反するように、マギーの体から流れ出た血は、『マギーの心』そのものだったのではないでしょうか。

赤い水のイメージ画像

そしてその鼻血をそっと指で触れ、血が付いている事を確認したマギー。

 

殺害を繰り返した自分は生きている。

愛するアキはこの手で殺した。

復讐と言う目的は達成された。

愛したアキは死んだ。

 

誤射によって受けた弾丸によって生死をさまよったマギーは、その痛みで生きている事を感じられていました。

なんの痛みも感じることなく流れる鼻血は、もはやマギーにとって『生きている事』を感じる事すら無意味のように思えたのかもしれません。

 

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THE HEAD犯人ネタバレ

人知れず重ねた殺人の犯人・・・

アーサーの証言通り、マギーでした。

 

誰にも知られず、誰にも疑われず、予め綿密に計算されていた殺人事件でしたね。

 

マギーの本名はオリヴィアだった

マーガレット・ミッチェルという名前は偽名でした。

本名はオリヴィア。

妹はシルヴィアですから、オリヴィアとシルヴィアの姉妹だったというワケです。

 

驚くべきことに、素性を偽っているというアーサーの証言に嘘はなかったという事ですね。

 


ヨハンがマギーの素性を調べるために取り寄せた、大学時代の資料もニセモノ。

妹のオリヴィアも共犯でした。

妹のオリヴィアが、ニセモノの資料をグスタフに送っていたため、マギーの素性に偽りなしと判断されていたのでした。

 

いつか誰かが自分の素性を調べた時のためにと、2重にも3重にも罠を仕掛ける。

まったく隙がありません。

 

オリヴィアの母親はサラ・ジャクソン

サラ・ジャクソンの2人の娘の名前は『オリヴィア』と『シルヴィア』。

オリヴィアの偽名=マギーなので、つまりサラの娘はマギー。

 

オリヴィア・ジャクソン(=マギー・ミッチェル)の母親は、ポラリス5で殺害されたサラ・ジャクソンでした。

 

元々マギーは、ダミアンから母親殺害の事実を聞いていたようなので、姉妹でじっくりと復讐の方法を考えたのでしょう。

 

ポラリスVメンバーの末路

マギーは、最終的に恋人アキまで殺害して、完全なる犯罪を成功させました。

復讐だけでなく、そこから逃げ切るとは!

 

そもそもの原因ではありますが、最終的にはアーサーの存在が憐れすぎました・・・

 

医師・ラーズ

ポラリス6にも参加する予定だったラーズ医師は、南極出発の数週間前に『酔っぱらい』の車にはねられ死亡しました。

ラーズを車ではねたのはマギー。

 

その後、この車をどうしたのか、どうやって『酔っぱらい』の車を仕立て上げたのかまでは描かれていません。

 

通信担当・マイルズ

マイルズを殺害したのは、マギーでした。

通信機に不具合があれば、その後マイルズが何をするかは簡単に予想できますよね。

 

アンテナを調べるために外へ、そして待ち伏せしていたマギーにガツンとやられたワケです。

 

首を切断した理由までは描かれませんでした。

ポラリス5でサラが命を落とすキッカケとなった『嘘の電話』の件をダミアンから聞かされていて、アーサーと同罪とも感じるほど憎んでいたと思われます。

 

基地技術者・ニルス

ランドリールームにしばられていたニルスを殺害したのは、マギー。

縛られて身動きの取れないニルスの首を切りつけるなんて、簡単だったでしょう。

 

そもそもニルスがランドリールームに縛り付けられる要因を作ったのは、マギーです。

マギーがマイルズ殺害をニルスに擦り付けるための、巧妙に仕掛けた罠だったという事ですね。

 

ニルスなら、マイルズ殺害に使用されたと思われるノコギリが自分の部屋から出てきたら隠そうとする。

マギーにとって、そう推理する理由は簡単です。

 

ニルスは、もし殺人に絡んでいるのではないかと疑われたら、二度と南極の地を踏むことができなくなる可能性を持っています。

『故郷』ともいえる南極の地を離れるのは、ニルスにとって耐えがたい事。

 

当然血の付いたノコギリをどこかに隠そうとすると判断したのでしょう。

 

ノコギリを隠そうとする行動に出ればあとは簡単。

後をつけていって、現場を目撃すればいいだけです。

 

基地看護師・エバ

エバは雪上車くじ引き(エリックの詐欺行為であたりを引きましたが)で、見事雪上車に乗って『アルゼンチン基地』に助けを求めに行くという大役を射止めました。

エバが外に出て、他の基地に助けを求めてしまえば、マギーの計画は終わってしまうかもしれません。

 

逃がすわけにはいかない、だからコッソリと雪上車に仕掛けをして・・・

 

エバがエンジンをかけたと同時に、雪上車は炎に包まれます。

あんなに取り乱してはいましたが、すべてはマギーの計画通りに進んでいたワケです。

 

まあ、やはりその後エリックの誤射に巻き込まれることまでは想定外だったかもしれませんし、何も関係のなかったヘザーが死亡したのも想定外の出来事だったでしょう。

 

料理担当・ラモン

ラモンには個人的な秘密があるようです。

それは、スマホに保存されている『おぞましい』画像に関わる事。

 

所持しているだけでも犯罪となるような画像が、一体何なのかまでは判明しませんでしたが、ラモンはその画像の流出を極端に恐れています。

一番秘密を知られたくないのは、両親。

 

ポラリス5の事を嗅ぎまわっているマギーを、それ以上踏み込ませたくなかった気持ちは持っていたはずです。

ラモンはマギーを殺害するつもりなどなかったのかもしれませんが、マギーにとっては『正当防衛』として堂々とラモンを葬ることができました。

 

ヨハンの妻・アニカ

最後の希望として、アニカは雪上車に乗って『カナダ基地』を目指していました。

そう、燃料ホースに穴が開いているとは思いもせずに・・・

 

途中で立ち往生したと思われる雪上車の中でアニカは死亡。

 

マギーは離れていても、アニカを間接的に殺害する事ができました。

コッソリ雪上車の中にアーサーのセーターを入れておけば、後は勝手にヨハンが『アニカはセーターをアーサーに渡さないため』雪上車にのせてポラリス6から離れた、と解釈してくれます。

 

堕ちた天才・アーサー

アーサーはポラリス5のメンバーの中で唯一生き残っている人物です。

これも計算のうちでしょう。

 

誰かが生き残らなければ、サラ殺害の真相が世に伝わらなくなってしまう。

それならば、サラが死亡した原因をつくった張本人であり、『天才』として世界中から注目を浴びるアーサーだけ生き残らせる事で、より『事件』がクローズアップされる事は間違いありません。

 

研究のために死を隠蔽されたサラ。

研究によって名声を得たアーサー。

 

母の復讐のためならば、英雄アーサーは生きたまま批判にさらされ続けるほうがいいと考えたのではないでしょうか。

 

隊長・エリック

エリックを殺害したのはアーサーでした。

理由は、発砲するエリックから自らを守るため。

 

正当防衛を主張していますが、実際には過剰防衛でした。

 

ただし、ここでアーサーがエリックを殺害しなくても、後にマギーの手に掛かっていた事でしょう。

 

マギーの恋人・アキ

アキはポラリス6から参加した新人メンバーです。

ポラリス5とは無関係で、今回の事件には巻き込まれた形になりました。

 

アキはマギーを純粋に愛していたでしょう。

アキには言えないような秘密を持っていたとしても、マギーもアキを愛していたでしょう。

 

しかしアキは、マギーが残りの1台の雪上車の燃料ホースに穴をあけているところを目撃してしまった・・・

 

 

この時点でマギーは、アキがアーサーから逃げ切っていたことに気が付いていませんでした。

目的のためにアキを気にする余裕が無かったのでしょうか。

 

そんなアキがひょっこり現れて、マギーの決定的な瞬間を見てしまうとは!

 

 

マギーは目的達成のためにアキを殺害します。

 

ただし、目的達成のためだけではなく、愛するアキには自分の醜い姿を見られたくなかった、そんな感情も混じっていたのではないでしょうか。

 

つまり、ヨハンに語った『アーサーがアキを刺した、自分は彼を守れなかった』と言う部分はマギーのウソ。

本当はアキを殺したのはマギーですが、アーサーに罪を擦り付けた形になっています。

アキを殺したことを、殺人者である自分を認めたくなかったのかもしれません。

 

 

思い返せば、マギーはアキに対して、襲ってきたラモンを殺害した事について語ってはいません。

両手についた血を懸命に洗っていたのも、ラモンを殺してしまった事実から目を背けるためではなく、アキに殺人者である自分の醜い姿を見てほしくなかったから、とも考えられます。

 

まとめ

『THE HEAD』最終話。

やはり衝撃的な事実が判明しましたね。

 

そんな事実とともに浮かび上がっていたのは、『マギーは後悔しているか』という問いかけ。

 

復讐するためにポラリス6に乗り込んだマギーにとって、アキの存在は意外なものだったはずです。

『復讐』の中に存在している『信頼できる人』。

 

暗く長い半年間、素性を知られるわけにはいかない基地内で、唯一心を許せる存在がアキでした。

マギーの孤独な戦いは、このアキによって支えられていたとも言えるでしょう。

 

そんなアキを、最終的には自らの手で殺害する事になってしまったマギー。

アキの死を振り返った時、自らの目的達成への熱が急速に冷めていくのを感じていたはずです。

 

復讐の先に得たものはあったのでしょうか。

 

殺害の復讐のための殺害。

マギーの見たアキの幻影、そして痛みを感じることなく流れる血。

 


後悔はなかった?

 

この問いかけに対してマギーは答えていません。

 

何の後悔もなければ、きっと清々しい気分で南極を離れることができたでしょう。

しかし、アキの幻影はマギーの前に現れました。

 

マギーはこの先、ポラリス5で事件を隠蔽したメンバーたちと同じように、アキの亡霊とともに生きていかなければならないようです。

 

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