ジブリアニメ『借りぐらしのアリエッティ』のラストシーンでは、不器用ながらもアリエッティを慰めようとするスピラーの姿が印象的です。
借りぐらしどうしのアリエッティとスピラー。
この2人の小人はその後どうなったのか、結婚するのかどうかの考察です。
目次
アリエッティとスピラーのその後
『借りぐらしのアリエッティ』の中盤で登場して、ラストシーンでかなり良いところを見せてくれる少年『スピラー』。
スピラーの思わぬ心遣いに、アリエッティの辛い気持ちもずいぶん癒されたはずです。
そんな2人の『その後』って、気になりませんか?
アリエッティと翔との別れ
古い屋敷の床下に暮らしていたアリエッティたちは、人間に『見られた』のをキッカケに、新たな家への引っ越しをする事になりました。
ひと時でも心を通わせた人間の少年『翔』とアリエッティとの別れのシーンは、種族の違いを思えば当然の事と思いつつ、とても切ないものでしたね。
(アリエッティ)守ってくれて、嬉しかった
金曜ロードSHOW!|夏はジブリ!
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そんな切ない別れのシーンをすぐ傍で見ていたのは『スピラー』。
人間を信用していないのでしょう。
アリエッティと対峙する翔に向けて矢を構えますが・・・
アリエッティと翔の様子から、2人の間には信頼関係が成り立っている事がわかったのでしょうか。
あるいは、アリエッティが望んで翔と向き合っているのだと理解したのでしょうか。
やや葛藤しているようにも見えますが、スピラーがそれ以上2人の邪魔することはありませんでした。
ただ、この時のアリエッティの悲しい顔は、スピラーの目にしっかりと焼き付いていたでしょう。
スピラーはアリエッティが好き?
初めてアリエッティと会った時から、スピラーはアリエッティに好意を抱いているように見えます。
同じような年頃の女の子に会った事がなかったのでしょう。
『お父さんを助けてくれてありがとう』と言われた時のうれしそうな表情のスピラーがカワイイですよね(笑)
お得情報メモ)スピラー
アリエッティと家族を強い力で助けてくれる寡黙でワイルドな男の子、スピラーさん。
実はアリエッティより年下でまだ12歳なんです。家族はいないと言い切る彼はずっと一人で生きてきたからこそこんなにもたくましいんですね。☞続く #スピラー pic.twitter.com/TlY46qOuwB— アンク@金曜ロードSHOW!公式 (@kinro_ntv) July 7, 2017
そんなスピラーが再び登場するのは、物語の終盤。
スピラーは、アリエッティたちの引っ越しを手伝ってくれるのです。
やかんに乗って、川を下っての引っ越し。
翔とお別れして浮かない表情のアリエッティに、スピラーは無言で『木苺』を渡します。
直前に見てしまっていたアリエッティの悲しい表情。
不器用ながら、彼なりに慰めているのでしょう。
『食べろ』と言わんばかりの強引なプレゼントですが、アリエッティに好意を持っていることがシッカリと伝わってきます。
木苺を食べて少しだけ元気を取り戻したアリエッティと、不器用そうなスピラーはこの後どうなるのか、お互い好きになったり結婚したりするような事があるのだろうか・・・
2人の初々しいやり取りは、そんな新たな期待を生みました。
アリエッティとスピラーが結婚するのかどうかを考察
アリエッティとスピラーとの関係がその後どうなるのか、結婚をするような関係になるのかどうかが気になる方、多いと思います。
実は原作にも『結婚』シーンは登場しないのです。
ただし、結婚を意識するような描写は存在しています。
原作と映画版から、その後の2人が結婚するのかどうかを考察します。
原作には結婚を意識する描写がある
ジブリアニメ映画『借りぐらしのアリエッティ』は、メアリー・ノートン作『小人の冒険シリーズ』を原作とした物語です。
床下の暮らしを描いた第1作目、スピラーが登場する第2作目、そして『やかん』で川を進む描写のある第3作目。
映画版『借りぐらしのアリエッティ』は、この『小人の冒険シリーズ』の第1作目から第3作目までの一部描写をギュッとひとまとめにして、さらにオリジナル要素をタップリ加えたストーリーとなっています。
2008年10月25日、西ジブリの新入社員選考の先生をやってる最中、二馬力に呼ばれて星野社長、鈴木プロデューサー、宮崎監督に次の長編作品の演出を依頼される。原作はメアリー・ノートンの「床下の小人たち」 pic.twitter.com/EsDSLaw7k2
— 米林宏昌 (@MaroYonebayashi) July 24, 2020
気になるアリエッティとスピラーの結婚についての描写が登場するのは、シリーズ第4作目。
『空を飛ぶ小人たち』の中で触れられています。
それはあくまでも一方的な意見ではありますが、アリエッティ自身が『(将来は)スピラーと結婚すると思う』と言って、ホミリーを困惑させています。
ただし、これはアリエッティがスピラーと結婚の約束をしたワケではなく、あくまでもアリエッティの『希望』。
肝心のスピラーはと言えば、相変わらず外を飛び回りどこへ行っているのか、いつまた現れるのかわからない。
アリエッティたちを助けてくれるけれど、ずっとそこにいるワケでもない・・・
結婚だのひとつの場所にとどまる事などは、全く考えていないようです。
原作ラストシーンで描かれるケンカ別れ
原作のラストシーン(第5作目)では、アリエッティのほぼ八つ当たりとも思えるような言葉にスピラーが怒り、どこかへ行ってしまいます。
すぐにアリエッティは、スピラーに投げかけた言葉をとっても後悔するのですが・・・
その後スピラーが何事もなかったかのように再びアリエッティたちの前に現れたのか、そのままになってしまったのかは原作には描かれていません。
つまり、ケンカ別れの後にどうなったのかすら語られていません。
原作に描かれるのは、アリエッティたちをつかまえようと必死になっていた『悪者』がどうなったのか、という部分のみ。
そして、その悪者がアリエッティたちの前に再び現れる事はなかったとは語られますが、だから『安全』というワケでもない、という意味深な終わり方。
アリエッティは再びスピラーに会うことができたのか、スピラーに謝れるチャンスがあったのかどうか、その部分は『想像』するしかないようです。
原作と映画からの考えられる2人の結婚
原作ラストシーンでのアリエッティは、スピラーとケンカ別れする形になってしまっています。
原因はアリエッティの八つ当たり。
しかも第4作目では『結婚』という言葉が出てきていましたが、第5作目ではほぼ結婚の気配がありません(笑)
映画版のアリエッティに比べて、原作のアリエッティはずっと子供っぽい印象です。
こういう部分から、アリエッティはスピラーを『好き』という気持ちは、特別な好意を意味するものではないようにも感じます。
原作版のアリエッティとスピラーは、結婚などせずとも『友達』としてずっと関わっていければいいのではないでしょうか。
結婚より、とりあえずスピラーに謝る方が先でしょう。
一方の映画版『借りぐらしのアリエッティ』。
借りぐらしの小人たちは、翔が言い放ったように『滅びゆく種族』である事に違いありません。
『簡単に滅びたりしない』
(アリエッティ)私たちは、そう簡単に滅びたりしないわ!
金曜ロードSHOW!|夏はジブリ!
~第3弾『借りぐらしのアリエッティ』~放送中!https://t.co/EuYeRk8StH #kinro #夏はジブリ pic.twitter.com/fx0atmdb1S— アンク@金曜ロードSHOW!公式 (@kinro_ntv) July 18, 2014
そんなアリエッティの言葉には、翔が生きる希望を取り戻すほどの力強さが感じられます。
それでもおそらく彼らは『滅びゆく』運命に逆らう事はできません。
何と言っても、『仲間』がほとんど見当たらないのですから。
ただし、アリエッティは『運命』を簡単に受け入れる事はないでしょう。
そういう流れから、借りぐらしどうしであるスピラーとアリエッティが結婚するという流れは、ごく自然なものだと感じます。
映画版のアリエッティなら、その後スピラーと『結婚した』と考えてもいいのではないでしょうか。
まとめ
『借りぐらしのアリエッティ』のラストシーンで新たに気になる事。
それはアリエッティとスピラーの『その後』と、この2人が結婚に至るのかどうかですよね。
実際には原作にも描かれていない2人の結婚。
『滅びゆく種族』として、借りぐらしどうしのアリエッティとスピラーが結婚するのでは?と考える方が多いのは当然でしょう。
原作では『結婚』を意識する描写が登場するも、それ以上の事はありません。
映画版では、直接『結婚』という描写は無いものの、この2人はいずれ結婚するのではないかと期待させるような終わり方。
映画版に限っては、その後アリエッティとスピラーは『結婚した』と考えてもよさそうなラストシーンになっています。
外が大好きなアリエッティと、野暮らしのスピラー。
実はとってもお似合いの2人ですよね!
スピラー派・翔くん派、どちらもその後が気になりませんか?
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