『新世紀エヴァンゲリオン』の第13話『使徒、侵入』に登場した第11使徒のイロウル。
『恐怖』を司る天使の名前に由来するイロウルは、マイクロマシン、細菌サイズという異色の使徒であり、唯一エヴァとの直接的な戦いを行わずに殲滅させられた使徒としても話題になりました。
ただ、本当にイロウルを『殲滅』したのでしょうか?
赤木リツコとの戦いにおいて最後、死滅したのかそれとも共存・共生を選んだのか、どちらなのでしょうか?
イロウルがコロナに見える理由や最強説も含め、紹介していきます。
目次
イロウルとMAGI(マギ)は共存してる?
エヴァの使徒で好きなのは第11使徒イロウル
まさか壁に寄生した物からあそこまでの電子戦になるのは見ててハラハラした pic.twitter.com/88IWnldWJu— ギギギガガガ (@toikoh9114) August 2, 2018
イロウルの最後には『死滅した、自壊した』という意見と、『共生、共存を選んだ』という意見の両方が見られます。
MAGI(マギ)システムに侵入したイロウルは、リツコの自滅促進プログラムによって最終的にその活動を停止していますが、『殲滅した』・『死滅した』という言葉が聞こえてこないのが気になるところ。
イロウルはどうなったのか、考察を含めて解説していきます。
進化し自滅した可能性
まず、イロウルは赤木リツコのプログラムを受けて自滅した、という可能性です。
イロウルが『自滅』したとされるのには、碇ゲンドウや冬月の会話にイロウルを自滅に導くためのヒントがあったからですよね。
『進化の終着地点は自滅。死、そのものだ』というゲンドウの言葉に対する冬月の受け答えが、『ならば、進化をこちらで促進させてやればいいわけか』。
そして『逆ハックを仕掛けて自滅促進プログラムを送り込む事ができます』と言い切るリツコ。
つまり、ネルフメンバーの目的はイロウルの進化を利用した自滅=死であるワケです。
プログラミング作業終了後の表情、さらに普段はレトルトカレーですら味を改悪できるミサトの淹れてくれたコーヒーが美味しいと感じるほどリツコはホッとしている様子。
彼女の口数が多くなったのも、極めて困難な状況を乗り越えた安堵感からでしょう。
これらの事から、最終的活動を停止しているイロウルは、自滅促進プログラムによって進化の終着地点に辿り着き自滅=死を迎えたと考えられるのです。
死を避け共存を選んだ可能性
次に、イロウルがマギシステムとの共生・共存を選んだという可能性についての説明です。
『自滅』とは逆に『共存』を選ぶ可能性は、元々リツコによって示されていました。
なぜなら、イロウルが常に自分自身を変化させ、いかなる状況にも対処するシステムを模索するという特徴を持った使徒だから。
『自滅』の道しか残されていないとなれば、生きるための方法を模索する可能性がある、という事ですね。
それが『効率的な死の回避』という事になります。
だからこそ、リツコが母親の裏コードを基に短時間で開発したであろう対イロウル用プログラムがイロウルへの逆ハックに成功したため、自滅(進化)促進→死の回避を行いながらイロウルとマギは共生していると考えられるのです。
死の回避を行わなければ、自滅しますから・・・
この部分に、マギの持っているジレンマが反映されているようにも見えますね。
進化によって自滅したにせよ、死の回避によってマギと共生しているにせよ、リツコがイロウルのハッキングのスピードに勝利する事が大前提の、難易度の高いミッションでした。
メルキオール(MELCHIOR)・バルタザール(BALTHAZAR)・カスパー(CASPAR)。
それぞれ赤木リツコの母、ナオコの『科学者』・『母』・『女』としての自分の思考パターンを移植し、敢えて人としてのジレンマを残したという部分から、進化を促されつつ死を回避してイロウルはマギと共存している、という流れを推したいところです。
イロウルがコロナに見えるという理由
2020年初頭から現在に至るまで、確実に感染者を増やし続けているコロナウイルス。
そんなコロナが、第11の使徒であるイロウルと重なって見えるという意見も見られます。
イロウルがコロナに見える、その理由を解説します。
広がる感染がマギの浸食を思わせる
『新世紀エヴァンゲリオン』第13話は、テレビアニメ版にしか登場していない使徒『イロウル』が、ネルフのメインコンピューターである『MAGI(マギ)システム』に侵入するという内容になっています。
アメーバ状にも見えるイロウルは細菌サイズの個体の集合体。
最初はたんぱく壁、そして実験用の模擬体を侵食し、汚染を広げていきます。
その広がり方がめちゃくちゃ早い!
まさに、『爆発的に』といった増殖の仕方なのです。
モニターに表示された汚染区域がどんどん広がっていく様子がコロナが広がっていく様子とよく似ているため、使徒イロウルとコロナウイルスが重なって見えると感じる方が多いようです。
イロウルのコアがコロナウイルスに見える
#完全に一致では無いのだが何となく似てる
コロナとイロウル pic.twitter.com/zZKngzuanO— きしりとーるがむ( “´༥`” )クッチャクッチャ (@xylitolgum16) June 28, 2020
イロウルは全体的にはアメーバ状の青いシミのように見えます。
しかし、その中には無数のコアが・・・
赤く光るコアがコロナウイルスっぽく見えるというのが、イロウルとコロナがダブって見える原因ともなっています。
進化するウイルスとイロウルの特徴が似ている
第11使徒のイロウルは、『進化し続ける』という特徴を持っています。
さらには、弱点があれば克服して、いかなる状況にも対処できるように自身を変化させるのです。
最近もありましたよね、コロナウイルスの変異種が広がっているというニュース・・・
もともとその広がり方でイロウルに見えていたコロナが、いよいよ変化も始めてしまった。
まさにイロウルそのものじゃないか!と感じてしまうのです。
そこで気になるのが、コロナの最後。
イロウルのように進化による自滅、もしくは人類との共生を選択するのか、その行方に注目したいところです。
イロウルは最強?
イロウルはテレビアニメ版のみに登場する使徒であり、全18使徒のうちの第11使徒です。
赤木リツコと緊迫した戦いを見せてくれたイロウルですが、ひょっとしたら最強では?という声もありますよね。
本当にイロウルは最強と言えるでしょうか?
物理攻撃ナシなら最強
イロウルは、テレビアニメ版では唯一自身での物理攻撃を行っていない使徒であり、エヴァとの交戦はありませんでした。
ただし、物理攻撃が可能な機体などを浸食すればイロウルが操る事での物理攻撃も可能。
細菌サイズの個体の集合体であるイロウルですが、物理攻撃ナシでもエヴァを倒せる可能性があると考えれば『最強』という声にも納得できますよね。
もちろん使徒なので、A.T.フィールドの展開も可能。
人間による通常攻撃などは受け付けません。
今回は赤木リツコがいたために、逆ハックを仕掛けてイロウルを撃退できましたが、もし彼女が不在だったら・・・?
おそらくイロウルによる汚染を止められる人はいないでしょう。
エヴァによる攻撃だって、イロウルのサイズが小さすぎる事、群体の広がり方が早すぎる事で、勝算はほぼ無いはず。
ちなみにこの時点でパイロット3人は、裸のままエントリープラグごと外へ排出されてしまっています。
エヴァが本部内で暴れまわらなかった事、そしてマギを知り尽くしたリツコがいた事でイロウルに勝利したとも考えられます。
リツコがいなければ勝てなかったのであれば、イロウルが使徒最強とも言えますね。
物理攻撃の最強使徒は?
LMのゼルエル完成
塗った後にスモークグレーで影を作るという方法を実験的にやってみた#エヴァ pic.twitter.com/dN2TjlSJUl
— キャップ大佐 (@sw_fate555) January 10, 2021
イロウルは対使徒の要、マギシステムを物理攻撃ナシで最大の危機に陥れた最強の使徒でした。
ただし、人間に負けてしまった使徒でもあります。
最強だと思える部分と、最強とは言えない部分とが『共存』している使徒でもありますね(笑)
では、物理攻撃アリで最強と思われる使徒は誰なのか・・・
最強だという意見が多いのは、やはり第14使徒『ゼルエル』のようです。
EVA弐号機の攻撃を全く受け付けず、瞬時に両腕や頭部を切断、さらにはEVA零号機の頭部も切断しネルフ本部内へと侵入。
確かに圧倒的な強さですよね。
まさに『最強』と言われる戦いっぷりを見せつけてくれました。
ゼルエルが登場するのは『新世紀エヴァンゲリオン』、テレビアニメ版の第19話です。
まとめ
『新世紀エヴァンゲリオン』に登場する第11の使徒『イロウル』は、最後に自滅したのか共生・共存を選んだのかの意見が分かれているキャラクターです。
イロウルの最後は、
- 元々がイロウルに進化を促して自滅させる作戦であり、リツコの表情からもイロウルを殲滅したと考えられる。
- 逆ハックを受けてリツコの自滅促進プログラムが組み込まれたが、死を回避しようとする行動によりマギシステムと共生・共存している。
どちらも、考えられるのです。
また、イロウルがコロナに見える理由としては、
- イロウルの汚染区域が広がる様子が、コロナウイルスの広がり方とダブって見える。
- イロウルのコアがコロナウイルスっぽい。
- イロウルの弱点を克服して進化をしていく様子が、コロナの変異種と重なって見える。
いまだに感染者を増やし続けているコロナウイルスでイロウルを思い出す方が多かったようです。
そしてイロウル最強説、これは物理攻撃ナシでネルフを危機に追いやった事に由来しますが、実際に最強の呼び声が高いのは第14使徒の『ゼルエル』。
イロウルは物理攻撃が封じられた中であれば、最強と言えるかもしれません。
唯一人間との戦いを繰り広げたイロウルが見られるのは、『新世紀エヴァンゲリオン』第13話、『使徒、侵入』です。
自滅なのか共存なのか、再視聴してみるのもいいかもしれませんね!
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