【天気の子】屋上の鳥居がある祠は誰が管理?お盆飾りの精霊馬が置かれている理由も

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『天気の子』の物語序盤、陽菜は梅雨空のぐずついた空から差し込む光を追って、とある屋上の廃ビルに祠を見つけます。

 

晴れますように、お母さんと一緒に青空の下を歩けますように。

そんな願いを込めて鳥居をくぐった陽菜は、そこで空と繋がりを持ち、晴れ女としての能力を得てしまいます。

 

それにしてもこの廃ビルの祠、廃墟の屋上だとは思えないほどキレイなんですよね・・・

 

鳥居のある祠は、今でも誰かが管理しているのでしょうか?

また、置かれたばかりだと思われるお盆の飾りについても考察していきます。

 

※ネタバレ含みますので、ご注意ください。

 

【天気の子】屋上の鳥居がある祠は誰が管理している?

代々木会館取り壊し前

 

廃墟となったビルの屋上にひっそりと祀られているお稲荷さん。

この朱色の鳥居の祠は、廃墟の屋上にありつつも、かなりキレイな状態です。

 

荒れているわけでもなく、汚れているようにも見えない。

お供えされたと思われるものも新しさがあり、管理している人間の存在を感じさせます。

 

ひなが晴れ女になった祠は廃ビルの屋上にある

 

陽菜が母親の病室から見た光の筋が降り注いでいたのは、廃ビルの屋上でした。

廃ビルという事はつまり、誰もいない建物。

そんな廃ビルの屋上に、陽菜が空と繋がりを持った鳥居のある祠が設置されていたのです。

 

屋上部分なので大きな屋根なども見当たりませんから、本来、掃除もせずに雨風にさらされれば泥や砂が溜まるかもしれませんし、それなりに『手つかず』を感じさせる状態になっていくはず。

 

もし荒れ放題でちょっと不気味な雰囲気を醸し出していたならば、そもそも陽菜は母の回復と天気の回復を強く願いながら鳥居をくぐろうとは思わなかったかもしれません。

 

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ちなみに物語に登場する廃ビル、代々木会館は現在では取り壊されてしまって建物を見ることはできません。

聖地巡礼が、『廃ビル跡地』というかたちになってしまうのがちょっと残念ですね・・・

屋上の祠にはひな以外の誰かが来ている

屋上の祠には、最近置かれたと思われるキュウリとナスの精霊馬がありましたよね。

物語後半で見られる廃ビル内部の状態からも、昨日今日廃墟になった建物ではないでしょう。

 

そんな廃ビルの屋上に、比較的新しいお盆用の飾りが置かれている・・・

 

つまり、陽菜以外の誰かもこの場所に足を運んでいます。

偶然にも精霊馬を持っていたから置いた、ということは考えにくいので(笑)、おそらく屋上に祠がある事を知っている誰かがわざわざ持ってきたものでしょう。

 

管理というよりは祠が気になっている人物がいる

屋上に祠があり、わざわざ精霊馬を持ってくるような人物は、祠が気になるから足を運んでいるんですよね。

 

屋上に祠がある事を知っている人物であるならば、廃ビルの持ち主や元々ビルの中に入っていた商業施設の従業員などが考えられそうです。

 

ただ、ビルの元の持ち主であればどうにかして移設を考えるでしょうから、ビルの持ち主が足を運んでいる可能性は低そうです。

廃ビルに入っていた商業施設の従業員などであれば、営業している頃から屋上に祠がある事を知っていた可能性は高いですが、移転や退職もあったでしょうし、わざわざ祠のためだけに今も足を運んでいるとは考えにくいのではないでしょうか。

 

つまり、祠の存在を気にしているけれども管理をしているわけではない人物。

屋上にある祠が気になるからこそ、ビル自体が廃墟になった今でも時々足を運んでいる人物が存在している事になります。

 

【天気の子】お盆飾りの精霊馬が置かれている理由は?

精霊馬のイメージ画像

 

陽菜が晴れ女としての力を手に入れてしまった祠には、精霊馬が飾られていました。

精霊馬とは、キュウリやナスを馬や牛に見立てたもの。

 

なぜ祠にそのようなものが置かれていたのでしょうか。

 

精霊馬はお盆の時期を表している

『天気の子』は、お盆前後の時期の物語です。

 

つまり、屋上の陽菜がくぐった鳥居のある祠に置かれていた、足のついたキュウリやナスの精霊馬はお盆の時期を連想させるものだったと考えられます。

 

そこからおよそ1年後、陽菜は帆高と出会い『晴れ女ビジネス』を始めました。

晴れ女としての力を手に入れたのは、帆高と出会う1年前の出来事だったんですね。

 

その後母親が亡くなり、なんとか凪と2人で生活を続けるうちにまたお盆の時期が巡ってきたというワケです。

 

『晴れ女ビジネス』で訪問した家のおばあさんにお盆の話を聞かされた陽菜は、亡くなった母親も今年が初盆である事を知ります。

しかし、その件については特に慌てたりする様子は見られませんでしたね。

 

母親が亡くなってから、しばらく時間が経過していたためかもしれません。

 

お稲荷さんに精霊馬という違和感

廃ビルの屋上にある祠は、おそらく商売繁盛などを願ったお稲荷さんを祀ったものでしょう。

そこに、精霊馬って違和感しかありません・・・

 

精霊馬は、ご先祖様が家に戻ってくるためのもの。

つまり、本来はお稲荷さんを祀っている神社に飾るものではありません。

 

精霊馬を飾るのはお盆の時期ではありますが、飾る場所は自宅の仏壇のまわりなどが一般的でしょう。

また、お盆の後に処分をお願いするとすれば、持っていく先は『お寺』になります。

 

精霊馬は信仰とは関係ない人が置いている

 

お稲荷さんに精霊馬・・・

違和感ばかりが悪目立ちするこのシーンから、祠に時々足を運んでいると考えられる陽菜以外の人物は、『お稲荷さんの信仰とは関係ない人物』なのでしょう。

 

お稲荷さんを祀るつもりであれば、少なくとも精霊馬を置いたりしないはず。

前述の通り、ここに足を運んでいるのはビルの持ち主など、直接的にお稲荷さんの祠の設置に関係がある人物ではないと思われます。

 

では、陽菜以外にどんな人物が祠に来て、何を思って精霊馬を置いたのでしょう?

置かれたお盆の時期の飾り、陽菜が晴れ女になった場所。

 

・・・もし、以前にもこの場所で空と繋がりを持ち、人柱になった巫女がいたとしたら?

この場所で空と繋がって、やがて消えてしまった『誰か』に残された家族や恋人がいたとしたら?

 

この屋上の祠に度々来ていると思われる人物は、消えてしまった『誰か』に戻ってきてほしくて、人柱になってしまった後も祠を訪れ再会を願っていたのかもしれません。

お盆の飾りとしての精霊馬を、空と繋がりを持てるその場所に敢えて飾ったとも考えられるのです。

 

もう一つ考えられるのは、陽菜のように人柱の運命から逃れた人物が精霊馬を置いた可能性。

この場所が発端となって人柱になり帰ってこなかった『誰か』のために、お盆の時期には欠かさず精霊馬を置いていたのかもしれません。

 

まとめ

『天気の子』には、廃ビルの屋上にあるとは思えないほどキレイに整えられた祠が登場します。

どう見ても、陽菜以外のだれかが訪れていると思われるその場所には、お盆の時期特有の精霊馬が置かれてはいますが、どこか違和感を感じさせる謎めいた雰囲気。

 

そう、通常なら精霊馬はお稲荷さんの祠には置かれないものです。

それが、わざわざお稲荷さんの祠に、しかも廃ビルの屋上に置かれている・・・

 

廃ビルの上に設置されたままのお稲荷さんの様子から、ビルの持ち主などではなく、しかもお稲荷さんの信仰とも関係があるとは思えない人物が度々訪れているのでしょう。

決して『管理』しているわけではなく、そこに祠がある事を知っていて、わざわざお供え物を持ってきている人物がいるのです。

 

それらから考えられる祠に来ている人物は、祠が空との繋がりを持つ場所だと知っていて、なおかつ天気の巫女の運命を知っている人。

例えば、人柱になってしまった誰かの家族や恋人、もしくは人柱の運命を逃れた人が、帰ってくる事ができなかった『誰か』のために精霊馬を置いているのかもしれません。

 

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