トイストーリーの第1作目の日本公開ってもう20年以上も前の事なのですが、今も色あせない魅力でファンを増やし続けている『トイストーリーシリーズ』。
そんな記念すべき1作目はウッディとバズの出会いと友情を描いた物語でしたね。
ウッディのバズへの嫉妬心、不安、それを乗り越えた先にあった2人の絆・・・ウッディの心理描写は、大人になって改めて観ると深みを感じます。
誰にでも少しは経験のある『嫉妬』の心。
今回はトイストーリーのウッディから学ぶ、ヤキモチを克服してまわりの信頼を得る方法の紹介です。
目次
トイストーリー1はウッディの嫉妬から始まった物語
トイストーリーの始まりを覚えていますか?
そう、それは突然アンディの家にやってきた大人気のおもちゃ『バズ』と、バズに嫉妬心を丸出しにする『ウッディ』。ウッディのバズに対するヤキモチが発端となって、他のおもちゃたちからの信頼も失っていく様子が描かれていましたね。
そう、トイストーリー1はウッディの嫉妬から始まる物語なのです。
これ、他人事だと思いますか?
いや、今までの人生で一度もヤキモチをやいた事が無い!なんて人のほうが稀だと思います。
生まれたばかりの弟や妹に嫉妬してイジワルしてみたり、自分の仲良しが他の子とお喋りしていたらモヤモヤしたり、好きだった女の子が自分の友達と付き合い出してイライラしたり・・・
ちびっ子やある程度のヤキモチまでは『困ったちゃん』で済まされるかもしれませんが、度を越せば『めんどくさいヤツ』・『自分勝手なヤツ』というレッテルを貼られて、誰も相手にしてくれなくなってしまいますよね。
ウッディも、ある事件が起きるまでは『アイツはバズが来て面白くないんだな』で済んでいましたが、事件をキッカケに『度を超えた嫉妬』と認識され、まわりの友達は去っていってしまうのです。
嫉妬の感情はどんなときに芽生えるのか
ウッディの嫉妬心は、バズがアンディの誕生日プレゼントとして目の前に現れた時に芽生えました。
なんでウッディはバズにヤキモチをやいたのでしょう?
ウッディの気持ちを考えながら、『人がヤキモチをやく』のはどのような場合なのかを見ていきましょう。ドキッとする人もいるかもしれませんね(笑)
自分に自信が無いとき
バズはウッディとは違い、未来的なデザインをしています。ボタンを押せば喋るしレーザーも出て、おまけに背中には翼も持っています。
一方のウッディは西部劇さながらのカウボーイ姿、背中の紐を引っ張る事で台詞を喋る古い形。
もちろん翼も持っていないしレーザーも出ません。
バズがカッコイイデザインなのは一目瞭然、ウッディは『未来的デザイン』という面では明らかに劣ってしまっています。
ひょっとしたら自分がバズに負けているのでは・・・と、無意識に感じ取ってしまったんですね。
このように、人は自分に自信が無い、相手より劣ってしまっているのではないかと感じる時に嫉妬の気持ちが芽生えます。
お互いの距離が近すぎるとき
お互いが遠く離れている時には嫉妬は生まれにくくなりますが、逆に距離が近すぎると嫉妬の原因になってしまいます。
誕生日プレゼントとしてアンディのところへやってきたバズ、同じ屋根の下に『新しいお気に入り』バズがいるのです。ウッディにとってはおもしろい話ではありませんよね。
アンディと遊びながら、バズのおもちゃのテレビコマーシャルを観るのとは違うのです。
ウッディにとっての『脅威』がすぐそばにいる。
このように、人は遠い場所の対象にはさほど反応せず、すぐ目の前の対象に大きな不安を感じます。
負けたくないとき
ウッディは正義感にあふれ、仲間思いの性格です。
みんなの中心的存在で、強いリーダーシップを発揮しています。
ところが、リーダーの自分を差し置いて『新入りバズ』はみんなとどんどん打ち解け、みんなと一緒にトレーニングまで始めていて・・・
俺がリーダーなのに!
ウッディのプライドはズタズタ。
もともとの性格にもよりますが、人は今まで自分が一番だった事を他人が覆そうとしたときに嫉妬の気持ちが芽生えます。つまり、負けず嫌いの人やプライドの高い人のほうが強い嫉妬を示す可能性が高いと言えます。
もともと自分のものだった何かを失うとき
『ウッディはアンディの一番のお気に入りのおもちゃ』。
ウッディはアンディをとても愛していますし、愛されたいとも思っています。
そしてバズが現れるまでは、確かにウッディがアンディの一番のお気に入りだったはずなのですが、バズの登場で一気に揺らいでしまった。
アンディがバズに夢中なのは明らかですが、ウッディはそれを認める事ができません。
大好きなアンディが、新入りのバズを気に入っている・・・
このように、人は『もともとは自分のものだった何かを失う時』嫉妬の気持ちが芽生えます。
例えば、小さな子供であっても「今までは自分だけのママだったのに、弟が生まれてからはママはあんまり遊んでくれない!」というヤキモチや、ママを取られてしまう不安から『赤ちゃん返り』などの状態になったする、という話を聞いたことがありませんか?
まわりからの信頼を得るためのヤキモチ克服方法
バズに嫉妬心丸出しのウッディは、やがてまわりのおもちゃたちからも冷たい目で見られるようになりますが、この時にヤキモチに対処すればみんなからの信頼を失う事にはならなかったでしょう。
・・・と言っても、ここで丸く収まったらお話は成り立たないワケですが(笑)
実生活では、ウッディのように信頼を失ってしまうような事が起きる前に自分の嫉妬心に気づいて、対処・克服したいですね。
ヤキモチをやいている自分に気づいて他人を受け入れる
まず、『ヤキモチをやいている自分』に気づいてください。
バズに嫉妬している自分を認めたからこそ、ウッディはバズとの絆を深める事ができました。
カウボーイタイプの保安官は、カッコいい翼を持っているスペースレンジャーのことを『カッコイイ』と感じたからこそヤキモチをやいてしまったんです。
隣の芝生は青く見えるように、自分に近い存在の、しかも自分よりキラキラして見える相手には嫉妬心を抱きがちですが、結局根底にあるのは『憧れ』なんですよね。
ウッディは、「あいつがレーザーや翼を持っているからアンディはバズに夢中なんだ!」そんな気持ちでいます。
そしてついには嫉妬が度を超えてバズに意地悪をしてしまいます。まあ今回は、それが冒険につながる事件となるのですけどね(笑)
つまり憧れが転じて、自分が疎かにされるのではないかという不安や嫉妬に変わっていたのです。
自分よりカッコイイ相手を恨んだりイジワルして追い出しても、まわりはあなたの事を冷たい目で見るでしょう。それでも自分の嫉妬の原因を潰したいですか?
嫉妬の心に捕らわれていると不思議なもので、嫉妬の対象を排除しようという気持ちが働きますが、たとえ追い出してしまう事に成功したとしても、モヤモヤは残りませんか?
「ウッディはヤキモチをやいてバズを追い出したんだよ。」
まわりはそんな目で見ていますが、それでもいいですか?
「バズってカッコいいよな、みんなもそう思うだろ?」
そんなウッディのほうが素敵ですよね!
そして、まわりはウッディにしかない良いところをいっぱい知っています。レーザーが出ない事や翼を持っていない事を比較しても意味が無いんです。
自分を認めて自信を持つ
俺にはないカッコよさだな!
こんな風に素直に受け入れられたらいいですね。
嫉妬の塊になっているウッディは、バズの『自分には持っていないもの』の部分しか見えなくなっています。勿体ないですよね。
そんな時は、自分の良いところを探してみましょう。
良いところなんて一つも無い!と思った方、その『自分を受け入れない、認めない』心が嫉妬を生み出しています。
ちょっとした事でも、他人よりも秀でていなくても、『自分の好きなところ』を探す事からはじめてみましょうよ。
ほどよい距離感を保つ
どうしても、今の自分には相手を認められる余裕も無いし、自分に自信も無い・・・
そんな時、ほどよい距離感を保ってみましょう。
ウッディだって、ずっとアンディの家の中でバズと接していたら『嫉妬』を乗り越える事ができなかったかもしれません。事件がきっかけとなって、バズは自分に自信を無くし、ウッディは閉じ込められて身動きが取れない・・・
そんな風に、気持ちに於いても、物理的にも距離が離れた事によってウッディは自分の気持ちに気づくことができました。いや、本当は気づいていたのですが、それを表に出すのが怖かったんです。
バズがカッコイイから、アンディを取られるんじゃないかと思って不安だったんだ・・・
でもそれって、バズの一部しか見えていなかったんですよね。
一歩引いて見てみればバズの弱いところが見えたりして、バズがいなくなってしまったら俺の大好きなアンディが悲しむ!という事に気づけたんです。
もし今、あなたが自分の嫉妬心になやんでいるならば、相手から少し離れてみましょう。
物理的に遠くに行くのが不可能な場合もありますが、そんな時は気持ちの上で距離をとってみます。自分を客観視してみましょう。
近すぎて気になるから嫉妬も生まれます。
他の事に目を向けてみましょう。
そういえば、大嫌いだったはずの人を大好きになるってのは、よくある話です。
ちょっと距離を置いてみたら、相手の意外な一面も見えてきた・・・
それって王道の友情物語・恋愛物語ですよね(笑)
まとめ
トイストーリー1はウッディの嫉妬から始まる物語。
カッコイイおもちゃ『バズ』が自分の居場所を奪うのではないかという不安や嫉妬の気持ちから巻き起こるウッディとバズの冒険物語です。
嫉妬深いままだったらイヤですけど、ヤキモチをやく主人公ってのも人間味(人形だけ・・・)があっていいですよね!
観始めてすぐの時には『ウッディって嫌な奴じゃん!』って思ったとしても、終盤には大好きになっているはずです。
コミカルではありますが、ヤキモチがまわりに与える影響とか結果とか、ヤキモチを乗り越えて信頼を築き上げる様子とか、とても参考になりますよ。
20年以上も前から愛されている『トイストーリーシリーズ』。
その記念すべき1作目は、ウッディの嫉妬と気持ちの変化を感じながら観てみてくださいね!
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